「お願い、今は一人にしないで……」——世界が止まる5分間にだけ見せる、氷の生徒会長の本当の顔。この設定の掴みが完璧です。
各話タイトルが「〇〇と、〇〇」という二項対立の形で統一されていて——「止まったままの秒針と、こぼれ落ちた会長の涙」「傷だらけの指先と、明かされた小さな秘密」——この命名センスだけで作品の丁寧さが伝わります。凛の完璧な仮面と甘えん坊の本性のギャップが13話かけて丁寧に積み上げられ、「仕掛けられた悪意」で終わる最新話が次への期待を高めます。
「おつきさまにあえるかな」の静かな喪失感とは真逆の、くれしまりあむさんのもう一つの顔がここにあります。第2回カドカワBOOKSファンタジー長編コンテスト応募中の注目作です。