追加作品投稿ありがとうございます。
拝読しました。
大切な小さな家族との時間を、とてもやわらかく描いた作品でした。
朝、布団の上にのしかかる軽い重み。
耳元で弾む小さな足音。
湿った鼻先で起こされる感じ。
最初の描写だけで、その存在がどれだけ日常の中に溶け込んでいたのかが伝わってきました。
ただ寝に帰るだけの部屋が、その子がいることで「家」に変わっていく。
この感覚がとても良かったです。
一緒に暮らす相手がいるというのは、言葉で何かをしてくれることだけではなくて、ただそこにいて、息をして、待っていてくれることでもあるんですよね。
後半で、静かな朝が増えていく流れも切なかったです。
大きく泣かせにくるというより、少しずつ気配が遠くなっていく。
でも、いなくなったあとも、部屋のどこかにまだ残っているような気がする。
その感覚がとても自然でした。
最後の「ただいま」が綺麗ですね。
もう姿は見えなくても、そこは確かに一緒に作った場所で、帰るたびに心の中で声をかける。
喪失の話ではありますが、読後には寂しさだけではなく、あたたかさも残りました。
短い作品ですが、日々の何気ない時間が、あとからどれほど大切だったか分かるような、静かな余韻のある一篇でした。