「春の嵐編」「夏の合宿編」と続いてきた復礼高校ミステリー研究部シリーズの秋編です。1話完結・4292文字というコンパクトな構成ながら、文化祭明けの演劇部倉庫で起きた事件と「夏の合宿の再現だ」という三竹の違和感が、過去作を読んできた読者の記憶を鮮やかに呼び起こします。推理と倫理の両方が試される結末の選択が、このシリーズの一貫したテーマを秋の空気の中でまた一段と深めています。四季を通じて積み上げてきた三竹というキャラクターの成長が、静かに感じられる一作です。