デジタル遺品整理士という職業設定の時点で既に勝っている。死者の「裏の顔」を消去することを生業とする女が、完璧な先輩の死の真相を暴いていくその構造が、「琥珀の檻」と同じく「愛とは何か」という問いを現代的な文脈で問い直している。
タイムリミットの49日、フォロワー0の鍵アカウント「蟻地獄」、そして「先輩の代わりに全員お墓に入れてあげる」という台詞。このキャッチコピーの密度が、5話という短さの中で完全に機能している。
仮面と裏の顔、誰かの秘密を握る者の孤独——自分が書くテーマと深く響き合う一作。湊マチ作品の中で最も刺さった。