無実の罪を着せられ、婚約破棄だけでなく、理不尽な刑まで押しつけられようとしていた男爵令嬢・アリア。
弁護してくれる者もなく、身分と権力によって一方的に罪人へ仕立て上げられようとしたその時、彼女の中に前世の記憶が蘇ります。
法廷ゲームをやり込み、弁護士芸人YouTuberの動画を夢中で見ていた、法律エンタメオタクとしての記憶。
そこから始まるアリアの反撃が、とにかく痛快です。
証拠も、手続きも、論理もない。
ただ身分の高い者が言ったから正しいという、あまりにも理不尽な法廷へ、アリアは声を上げます。
「異議あり!」
机を叩き、次々と矛盾を突き崩していく姿には、何度も胸がすっとしました。
けれど、私がこの物語で何より嬉しかったのは、アリアが無実を勝ち取ったことだけではありません。
これまで彼女は、その能力を当然のように利用されながら、正しく評価されることも、大切にされることもありませんでした。
そんなアリアの言葉を真剣に聞き、その知性に感動し、「君は素晴らしい」と全力で認めてくれたのが、冷徹な死神検事長・レナードです。
少々どころではなく愛が重く、法律用語を駆使して距離を詰め、婚姻契約書まで持ち出してくる彼の溺愛には、何度笑ったことでしょう。
けれど、その根底にあるのは、ようやく自分と同じものを大切にする相手と出会えた喜びです。
アリアにとっても、レナードにとっても、互いは初めて巡り会えた「理解者」なのだと思います。
自分の知識や考え方を笑われるのではなく、心から尊敬され、必要とされること。
自分を利用する者ではなく、自分自身を見て、大切に守ろうとしてくれる人と出会うこと。
その幸福が、怒涛の笑いと爽快な逆転劇の中に、しっかりと描かれていました。
理不尽な判決を覆したアリアが、最後にどのような答えを選ぶのか。
法律よりも重く、けれど温かな二人の恋の最終判決を、ぜひ見届けてください。
「あのー……小説、知ってます?『無実の罪で婚約破棄された私、逆転法廷ゲームと弁護士芸人YouTuberの知識で言い返したら、冷徹な死神検事長に「君が私の唯一の理解者だ!」と執着溺愛されました。今更戻れと言われても、もうギルティです』っていう」
「ああ、うん。知ってるよ。知ってますー……よ。カクヨムさんの小説よね」
「あ、ご存じ」
「えぇ知ってますよ。だってまんまじゃないですか」 ドッ>
「それは、どっち寄りの……?」
「ああ、いいか悪いかってこと? いやぁ面白いですよね。コメディチックでありながらも、しっかり『法』が社会にとってどれだけ大事かってことを書いてて。どうしても堅苦しいイメージありますけど、いい部分とか良心にフォーカスしてくれてるわけですから。我々もね、やっぱり人を救うものであってほしいっていう前提で携わってるんでね。これは凄い良い作品なんじゃないですか?」
「じゃあ絶賛ってことで……」
「ただねぇ、こ~れは言わせてほしいねんけど……やっぱり書く前に僕n
……茶番はさておき。本当に凄く面白かったです。アイデアを思いついてもなかなかここまで綺麗な話に出来ませんよ。うまく言語化できませんが、大きな鉱脈のひとつを発見したかのような。よかったです。