不審者に追われ、野生の猿と「だるまさんが転んだ」をする羽目になり、側溝から半身を出した白髪の老婆と目が合い、バイクに跳ね飛ばされてスローモーション映像まで見るこれが全部実話というのが信じられない。
各エピソードの切れ味鋭いタイトルを見るだけで笑いと恐怖が同時に押し寄せてくる。「ゾワッ」と「クスッ」が一話の中に共存しているのが最大の魅力で、恐怖体験なのに読後感が不思議と爽やかなのは、著者の「無敵のユーモア」があってこそだ。宮古島シリーズもここから読めるのがうれしい。
甘々なラブコメを書く人の日常がなぜこうなるのかその疑問が次のエピソードへと引っ張り続ける、やめられない実録エッセイ集。
本作は、日常のふとした瞬間に潜む「おかしみ」と「恐怖」を絶妙にブレンドした、実録エンターテインメント集です。
本作に収められたエッセイはどれも、誰もが経験しうる普遍的な日常からスタートします。しかし、次の瞬間には「黒いモヤの男」「リアルだるまさんが転んだ」「山賊おババ」といった、あまりにも強烈で異質な存在が乱入し、世界は一変してしまいます。
著者の観察眼と、危機的状況でもボケとツッコミを忘れない「無敵のユーモア」がとにかく素晴らしい。
恐怖に鳥肌が立ったかと思えば、直後の切れ味鋭いオチに思わず吹き出してしまう。この「ゾワッ」と「クスッ」が交互に押し寄せる絶妙な温度感が、魅力的です。
いつもの散歩道やフードコートが、少しだけ愛おしく、そして少しだけ怪しく見えてくる。
ぜひ、この奇妙で愉快な実録の世界を体感してみてください!