第13話 最高の日
「アキヒロ、ずっとどこにいたの?」
全てを終えたあと、リーシアの様子を確認すると病んでいる感じだったので一声掛けることにすると声を掛ける前に気づいて一瞬で距離を詰めてきた。
圧がすごい。
「ギルドの依頼でちょっと遠くに」
「ごめんね。私が不甲斐ないから愛想を尽かしたんだよね」
「違う。君を不甲斐ないなんて思ったこともない。君は困難にいつも正面から向き合ってきたんだから」
「本当にそう思ってる?」
「ああ。じゃなけりゃ君の前に現れたりしない」
「おかえりアキヒロ」
そう諭すと目に光を戻してリーシアが抱擁をしてきた。
いつもと違い鎧を着ていないため、色々と柔らかい。
「私の民たちが自立したからもう冒険者として名を上げることも犯罪者の仲間として裁かれることも気にしなくてよくなったの」
「え、それって……」
「うん、たとえ脛に傷を持っていてもあなたのことが好き。一生あなたと一緒に生きていきたい。結婚してアキヒロ」
思いがけない言葉だった。
冷静に身の振り方を考えて将来を優先するだろうと思っていただけにこの言葉は嬉しい。
栄達よりも俺自身を選んでくれるなんて。
「ああ、結婚しようリーシア。俺も君が好きだ。一生君を離さない」
今日は最高の日だ。
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