嘘というものは罪であると同時に、なかなかロマンを感じさせられるものである。舌先三寸で存在しない事実をでっち上げ、自分より強力な相手を思い通りにするというのは、悪い事だと分かっていても誰もが一度は憧れた事があるに違いない。
本作の主人公、ザビトは何でも屋にして天才詐欺師である。決して極端に強い訳でもなければ凄まじい財力がある訳じゃない。ただ、驚くほど頭がキレるだけ。それを武器にカジノを攻略して潰したり、またある時には恐るべき犯罪組織に一泡吹かせたり。まさに、悪のヒーロー。悪どく悪党を成敗していく様は痛快無比。
そんな彼でも、ひょんなことから出会ってしまった……否、攫ってしまった魔王の女の子にはタジタジ。振り回されながら、追い掛けてくる世界から逃げ続ける。
果たして、ザビトの真の目的とは? 魔王ちゃんの過去とは? 一部が終わった今、二部も是非期待したい。
今も悪党を主人公にした作品はあります。
でも、どれも何とも暗く、またただのワガママで世を逆恨みするような人物像で、私にはなかなか刺さりませんでした。
「悪役令嬢」などのザマァ展開も、どうにも安い感じがしまして……
でも、本作は久し振りに見た「明るい悪党」であり、世界観と共に人物への共感を味わいました!
『ルパン三世』のような、自分で正義でも正しくもないことを自認し、尚且つ明確な目的で動く人物。
今の正しさが価値、のような世界に飽き飽きしている頭のおかしい私には光明を見たような興奮を覚えました。
悪党の魅力は、正直な明るさにあると思います。
『ペーパームーン』のような明るい詐欺師は最高です。
今後も楽しみに読み進めて行きたいと思います!
カッコイイザビトさんに手を引かれたい!
かわいいマオちゃんの手を引きたい!
二人とどこまでも旅がしたい!!!
のっけから私事で恐縮ですが、ついさっきカクヨムにユーザー登録しました。
ほほうこれが新着欄ですか……と適当に触った作品がまさかの大当たり! 一気に最新話まで読み進めてしまいました。
安定の筋書きながらもワクワクする展開、こっちまで真剣になってしまうテーブルゲーム、「やられ役」に留まらない敵キャラたち、ザビト少年とお姉さんの切ない描写など魅力たっぷり……
ですが、私はやっぱり主役二人の関係性が一番楽しかったです!
ストリート育ちで詐欺師のザビトさん×コミュ障だけど実は最強魔王様のマオちゃん。字面だけでもう美味しそう……!
ストーリーと関係構築の過程が密接に絡み合っていて、お互いへの印象がだんだん変わっていくところも読んでて楽しい!
ザビトさんはそっけない態度を取りますが、彼がマオちゃんを形容する時の描写がけっこう"すごい"こと、私は見逃してないぜ……!! その髪留めをどうする気だッ!言えッ!
マオちゃんも最強だけどコミュ障美少女……なだけじゃない!? 彼女にはまだデカい秘密が隠されている気配がします。私だけでしょうか……??
各話の読後感もバッチリ大満足でした!
完結楽しみにしております🎶