香織の「ちゃんと見てて」が妙に残りました。負けたくない気持ちも、貴子への嫉妬も、隆志にまだ自分を見てほしい気持ちも全部混ざってる感じがして、強がってるのに切ないです。そんな香織のところへ出番直前の隆志がわざわざ来て、「俺たちの音、客席で聞いてくれ」と言うのもずるい。昔みたいに少し笑い合う二人を見てたら、もう勝ち負けより、この二人がどんな顔でお互いの音を聴くのか気になって仕方なかったです。
『青のオーケストラ』や『この音とまれ!』など、音楽を題材にした漫画は読んだことがありましたが、「音」を小説でどのように表現するのだろうと興味を持ち、読み始めました。実際に読んでみると、演奏そのものだけではなく、音に込められた想いや葛藤、人間関係が丁寧に描かれていて、自然と情景や音色が頭の中に浮かびました。登場人物それぞれが音楽に向き合う姿勢も異なり、その違いが物語の魅力になっていると感じます。これから彼らがどんな「伝説の音」を響かせるのか、楽しみにしています。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(266文字)