暴力と赦し、その狭間で揺れる茂吉の姿がとても印象的でした。特に、水たまりの場面の緊張感は凄まじく、弓弦斎の言葉がなければ本当に取り返しのつかないことになっていたと思わせる迫力がありました。また、ただの人情話ではなく、「武士の面目」や「けじめ」をきちんと描きながら、最後は“命を奪わずに終わらせる”流れに持っていく構成が見事でした。指詰めのからくりや、最後の「晒し」のオチも粋で、笑いと救いの余韻が残る素晴らしい作品でした。