辺境領主の嫡男であったラガンは、凄腕の剣士にして、おっさん。だが、彼の故郷は大国リメルスの「十剣」によって滅ぼされてしまう。国は滅び、傷を負ったラガンは、かろうじて助け出した少女ルシオンとともに逃亡の旅に出る。
なんかもう、めちゃくちゃ時代劇なファンタジーです。領主の息子がちょい放蕩で、凄腕の剣士なんですが、その立ち位置が柳生十兵衛を彷彿させるし、国を滅ぼされ、家族や友人が皆殺しになる中、一人の少女を助け出して逃亡の旅に出る下りは『子連れ狼』。
ラガンはやがて、ダンジョン冒険者として生計を立てることになるのだが、「隻眼のラガン」としてその筋で密かに有名になる。ここから、迷宮街や貧民街での揉め事に巻き込まれるようになり……。
大きなものを失うことにより、強大な剣技を手に入れたラガンは無敵の剣士。彼が負けることなど無いように思えるのだが、世界は広い。ひりひりするような命のやり取りも、飄々と切り抜けるラガンのキャラと彼の冒険に、どきどきしつつも不思議と安心して楽しめる短編集です。
隙間時間にちらちら。たまに、もしくはいつも、そしていつまでも読んでいられる。とりあえずフォローしといて間違いなし。
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