28.
「マジか⋯⋯アイツがな⋯⋯」
言い終えた時、憎々しげに、けれどもどこかショックを受けたような複雑な顔を見せた。
「偶然にも月岡が見つけるとはな。そういや最近、昼休みになると教室にいなかったのは犯人捜しでもしていたのか?」
「あ⋯ま、まぁ⋯⋯」
「最近、俺が話しかけても目を合わなかったのは、俺に言うのをためらっていたからか?」
「う、うん、そんなとこ⋯⋯」
「ふーん⋯⋯」
やはり急な態度に気づかれていたようだ。
今も曖昧な返事に対して疑いの目を向けている。その目から思わず逸らしてしまっていたが。
「ま、内容が内容だし、ためらうのも分からなくないな。でも月岡のおかげで誰がそんな卑怯なことをしているのか分かった。サンキューな」
いつもの爽やかな笑顔をしてくれた。
どきりともしたが、先ほどの表情を思うとホッと安堵していた。
「けど、見たと言ってもその証拠がないし⋯⋯」
「まぁ、そうだよなぁ⋯⋯」
うーんと一緒になって腕を組んで考える。
「またさっきの所に行って写真を撮るとか?」
「音で気づかれると思うし、もしかしたらさっきので気づかれてるかも」
「あ、そっか。じゃあダメだな」
また考え出した時、「あ」と声を上げた。
「ん? どうした。何かいいアイディアでも思いついたのか?」
「⋯⋯あ、いや⋯⋯僕、さっきの所にお弁当を置いたままだったなって⋯⋯」
「マジ? 取りに行かないとじゃん。あ、ダメか」
「今じゃなくても後で取りに行けばいいし、お弁当のことは気にしないで」
「取りに行く時は声を掛けてくれ」
「⋯⋯え?」
さっきとは打って変わっての声音に驚いた返事をしてしまっていた。
見つめてくる眼差しも真剣だった。
どうしたのだろうと思っていると、青葦はこう言った。
「いいアイディアが思いついた」
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