ナカメグミさんの作品の中では、個人的に『先生』『挨拶』と並んでTOP3に推したい短編です。
バレエシューズをめぐる無名の母娘の暗く小さな物語に、ホラーと舞台芸術の輝きがたしかに垣間見えます。
美しいはずのものが、醜さに変わる。
醜いはずのものが、美しく燃え立つ。
思わず目をそむけたくなるその美しさこそが、ホラーの神髄なのかもしれないなと、そんなことを考えたくなりました。
他ジャンル作品を引き合いに出すのは野暮かなと思いつつ、たとえばハネケの映画なんかがお好きな方にもお勧めしたいです。未読の方はぜひ。