ナイトメアとして生まれたユウナが、誰にも頼れず下水掃除から冒険者を始め、十年かけてハイペリオン級へ至る道のりは静かに胸を打つ。強さを得ても孤独は消えず、ただ前へ進むしかなかった彼女が、同じナイトメアのルシエラと出会う場面は物語の転換点だ。絶望の底にいた相手へ差し伸べた手が、ユウナ自身の人生をも変えていく。蔑まれた少女が剣と絆で居場所を勝ち取る姿は力強く、読後に温かな余韻が残る。