この作品は、異世界そのものを巨大なシステムとして捉え、そのルールを解析しながら攻略していく発想が面白い作品だと思います。
主人公の航は、圧倒的な力で敵を倒していくタイプではありません。一度は積み上げた強さを失いながらも、これまで得てきた経験や知識を利用して、その世界では当たり前とされている法則の隙を見つけ出していきます。
特に面白いのが、異なる世界で得た知識を次の世界へ持ち込み、魔法や物理法則を組み合わせながら問題を突破していくところです。エンジニアがシステムの仕様を解析するように異世界を攻略していくため、よくあるレベル上げとは違った成長の面白さがあります。
また、その行動の根底にあるのが、失ってしまった仲間たちを救いたいという強い想いなのも印象的でした。合理的に世界を分析する主人公でありながら、最後に彼を動かしているのは理屈だけではない。その組み合わせが、この物語の大きな魅力だと思います。
序盤までの紹介となりますが、航がこれからどのように世界のルールを読み解き、仲間たちの運命へ挑んでいくのか、これからも追いかけて行きたいと思います。