「閉鎖工場」「保全部屋」「冷凍物流の夜」話数タイトルを見ただけで、この作者が現場を知っていることが分かる。黒いノートという不思議な仕掛けを軸に、派遣切りから這い上がる男の逆転劇が展開されるが、その背後には少しずつ崩壊していく日本のインフラという重いテーマがある。チートではなく、技術と経験と人脈で問題を解いていく展開が地に足ついていて、読んでいて信頼感がある。「現場でえらい目にあってる技術者の皆さんへ」という著者の言葉が、単なる宣伝文句ではないと感じさせる。