テンション高く語る武勇伝。手も足も動かない
バカな男がベットの上で後輩たちに語るのは
悪巫山戯が昂じて死にかけた話。
不穏な異音が混じる中、喪服姿の後輩たちに
アッケラカンと 事の顛末 を語る。
一見、落語の様なノリの良さで独り語りが
続いて行くが、その根底に流れる 冷徹 が
恐ろしい程の瞑闇を内包している。
語られる内容はあり得ない程にバカバカしく
一蹴される自業自得ではあるものの、興味
本意で蹂躙した得体の知れない建物、そして
悪魔崇拝を想起させる不気味な像、謎の
『八木様』そして酸鼻極まる惨劇へと…。
浮かされた熱の中にある 零度 という
非常に困難な感覚を齎す事が出来るこの
作者とは、一体何者なのだろうか。
少なくとも、単なる文系脳ではないだろう。
複雑怪奇なモノをサラリと流しては、後に
途轍もない余韻を残して行く。
敬意を込めて 師父 と呼びたい。