この作品は、父を殺した犯人が、かつて愛した恋人だったという重い過去を抱えながら、二人が再び同じ事件を追っていくクライムサスペンスです。
特に印象的なのが、元殺し屋である音無にとって、銃は組織から与えられた生きるための道具であり、ヴァイオリンは自分自身で選んだものとして描かれているところです。さらに光との思い出も含め、それらが彼にとって人間らしさを失わないための支えになっていたことに、人物設定の深さを感じました。
また、音無の過去を知った光が、彼の受けた苦しみには寄り添いながらも、父を殺した罪まで簡単に赦そうとはしないところも印象的です。
単なる刑事と元殺し屋の恋愛BLものではなくではなく、「相手を理解することと、その罪を赦すことは同じなのか」という難しいテーマを、二人の過去と現在の捜査を交差させながら描いているところが、この作品の大きな魅力だと思います。
序盤までの紹介となりますが、九年前の事件と現在の狙撃事件がどのように繋がっていくのか、二人の関係がこれからどう変化していくのか、これからも追いかけて行きたいと思います