編集済
大変丁寧な感想をありがとうございます。本作はシリーズ28作目でしたので、書く段階から非常に迷いました。読者がわかっている前提で書くのもいいですが初めての人にも楽しめるように不動の視点で書いてみようと考え執筆したのですが、やはり情報量が多くなりすぎてしまったかもしれません。これが少女の視点だったならばもう少し自然な形でキャラたちを伝えることができたのかなと今更ながら悔いております。同じシリーズを10年以上書き続けていると、これまでのシリーズ向けに書くべきか新規向けに書くべきかそのバランスが非常に難しくなってくるのかなと思っています。不動の過去もこれまでの読者には全てわかっていても、新しい読者には初めてのキャラで、どうすれば両方を満足させることができるかと暗中模索の執筆でした。
序盤の段階でキャラはかなりの熱で迫ってくるという表現にハッとしました。物語が進むにつれてキャラも個性もどんどん増えていくからです。不動にとっては馴染みの仲間でも初めての読者には知らないキャラになります。その結果どんどん後ずさっていくのかなと思いました。「そのキャラが何を感じ、誰とどう関わり、何によって変わるか」……本作を最後まで振り返ったときに不動は「根本的な部分は変わっていないな」と思いました。少女は孤独から救済されたり悩みを打ち明けたりと変化していくのですが……ただ、その変化を丁寧にゆっくり書きすぎた上に序盤から世界観の説明をしてしまったので肝心の部分にたどりつく前に読者が脱落してしまうのかなと推測しています。
読者が近づけるような道筋を作る……もう少し全体を俯瞰できるキャラを主役にしたら読者も歩きやすくなるかなと思いました。
誰を主役にするかで同じ物語でも全く違う印象になると思いますから……
いつもは美琴の温かでほのぼのとした日常シーンから始まるのですが今回はいきなり戦闘シーンからだったので読者も驚いてしまったかもしれません。
序盤に世界観の説明を全部まとめて、中盤から終盤に少女と不動たちの交流や謎、心情の変化や戦闘を書いたのですが、構成がよくなかったのかもしれません。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
シリーズものだからこその難しさはとてもわかります。ただ、シリーズ28作目であっても、その作品から読む読者にとっては全員が初対面です。作者や既読者にとっては積み重ねのある人物でも、初読者にはまだ何も積み重なっていません。
だからこそ、設定や過去をすべて説明するのではなく、そのキャラクターが今この場面で何を選ぶのかによって、改めて魅力を立ち上げる必要があるのではないかと思います。
ホームズもシリーズものですが、どの事件から読んでも、ホームズがどういう人物なのかは事件への向き合い方やワトソンとのやり取りの中で再提示されます。シリーズものだからこそ、読者が初めてその人物に出会える入口を毎回作ることが大切なのだと思います。
モンブラン博士様のコメントを見るに、本作は不動の変化の話ではなく、少女の変化の話だったのだろうと感じます。でも主人公を不動に置き、序盤でスター流の世界観を大量に見せている。そこが読者の混乱の元だったのかもしれません。
見せたいのは少女の変化でもいいと思います。不動が主人公でも、少女視点でも、美琴視点でも、成立させることはできると思います。
でも、どの視点でも、読者が「この人をもっと知りたい」と思う順番で見せないと、同じ問題が起きます。
28作分の熱を一気に浴びせるのではなく、今この一作の中で読者が歩ける道を作る。そこを整理すると、もっと読者に届くようになるのではないでしょうか。
地つなぐ者(駿河晴星様)の感想への応援コメント
再びのコメント失礼します。「熱」という言葉にとても心が動かされました。
自分の熱をうまく読者に伝えることができているかと振り返ったときに、自分だけが暴走して読者がついてこれないということが多々あり、熱量の制御が必要なのかなと思いました。自分の熱がどのような熱かもうまく掴みきれていないのです。
熱があるのはわかるのですが、その本質がわからない感覚といった感じでしょうか。
書きたい、伝えたい情熱があれど、それが読者に伝わらない現実のもどかしさで悩むことが多いです。
何回読み返しても面白く熱量が色褪せない作品と私の作品の差はなんなのか、技量といいますか完成度なのか、それとも丁寧に説明しつつ熱量を上手に織り交ぜる技術なのかいまだわからないまま試行錯誤の日々が続いています。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
誤解を招いたのであれば申し訳ありません。
魅力的な作品には必ず「熱」がある。これは私の読書人生の中で、確かに感じる事実です。
しかし同時に、「熱」があることでその作品が魅力的になるか、というのはまた別問題なのです。
熱があるからこそ、物語を書く。
しかし、物語というのは、読者にその熱をどこまで受け渡せるか、にかかっています。
歯に衣着せぬ言葉で申し上げると、それは「技術力」です。
強ければ伝わる、というものではないと思います。今まで書いてきた私の別の感想でも少し書いていますが、熱が強すぎて他の部分が歪んでしまう、という現象もあります。黄泉神の一年花嫁という作品ですね。
そこで例えたように、熱というのはいわば、作品をスープに例えたときの濃厚な部分です。
そこだけが濃厚でも他が薄ければ、そのスープを読者が飲んだときには混ざり合って、平均の味になります。熱を最大限伝えるには、どこまでその薄い部分を、熱の持つ濃さまで高めることができるかだと思います。
これが本当に難しいところで、人によっては、熱は確かにあったのに、それを物語の構成や展開、技術、文体といったものとして表現する際に、本来あった熱の濃さを、他に合わせて薄めてしまったり、覆い隠してしまったりすることがあると感じます。
技術力を保ったまま、作者の持つ熱を読者に伝えるというのは本当に難しいもので、私自身、読者としても作者としても苦しんでいる部分です。
技術だけあってもだめ。熱だけあってもだめ。本当に人を刺す作品は、そのどちらも持ち合わせています。
技術を積み上げながら熱を掘り当てる人もいれば、強烈な熱を抱えたまま、それを伝えるための技術を後から身につけていく人もいる。
本当に、人それぞれなのだと思います。
でもその苦しみの先に、たった一滴でも誰かに伝わるものがあったなら。
それは作者にとって最高に幸せな瞬間なのだと思います。
地つなぐ者(駿河晴星様)の感想への応援コメント
まずは、拙作にお時間を割いていただきありがとうございました。
数エピソード前にも記載しましたが、毎回梨千子さんの率直なご感想を楽しみにしているため、拙作に対してどのような感想を持たれたか、わくわくしながら拝読いたしました。
> ◆良い点
「主人公は確かに存在し、生きている」と書いていただいたこと、本当に嬉しいです。
登場人物たちは私の頭の中で自由に動いています。それをどのように読者様に共有するか普段から意識しているため、「生活している気配」をお伝えできて安心いたしました。
> ◆気になる点
確かに「ウメとの出会い」〜「旅の再開」をほとんど飛ばしてしまったため、物足りなく感じさせてしまったことと思います。
主人公であるイサセリの物語を進めるために、と展開の速さを意識した結果ですが、
ウメしかりタケルしかり、脇役のメンバーのエピソードが少ないよなあというのは自覚があります。
もっと本編で工夫のしようがあるのかもしれませんが、今のところ最善策が思いつかず……。
頭の中にウメ視点の外伝の構想があるため、本作に関してはそちらで補完かなあ、と考えておりました(ずるいかもしれませんが)。
> 【読者を連れて行くということ】
作品の持つ「熱」。このお言葉にひどく納得いたしました。
というのも実は本作、文学賞の二次選考で落選した作品であり、「誰かには認めてもらえた」「でも、何かが足りないから落とされた」「じゃあ、何が足りないんだろう?」と自問を繰り返していたからです。
おそらく、三島由紀夫を読んで梨千子さんが感じられた「熱」。
いつまでも心に刺さって、消えない何か。
それらが本作には足りなかったんだろうと思います。
前半が静かすぎるというのも自覚があるところで、物語の演出の仕方にもっと工夫が必要なのだろうと感じました。
そのことに改めて気づかせていただき、本当にありがとうございました。
最近、文豪たちの小説を順番に読んでいくことをしておりまして、次はちょうど三島由紀夫を読むところでした。
三島由紀夫の『憂国』を読んだあと、梨千子さんのエッセイも拝読させていただきたいです。
以上、長々と失礼いたしました。
作者からの返信
駿河晴星様
こちらこそ、拙いながらも長い感想を読んでくださり、ありがとうございました。
二次選考まで進まれていた作品だったとのこと、やはり、と思いました。
拝読しながら、人物と世界の書き方に明確な力を感じておりましたので、とても納得しております。
特にイサセリについては、本当にこの世界の中で生きている主人公だと感じました。
弱さも、優しさも、責任を引き受けようとする過程も、きちんと生活や旅の中に根づいていて、読者として信頼して追うことができました。
ウメについては、まさにおっしゃる通りで、彼女自身が魅力的だったからこそ、本編の中でもう少し一行に馴染んでいく過程を見たかったのだと思います。
外伝で補完されるのももちろん素敵だと思いますが、本編の旅の中で彼女が少しずつ居場所を得ていく場面があれば、ワカタケとの掛け合いもさらに自然に響いたのではないかと感じました。
「熱」について。
読書量が多くなればなるほど、物語を感覚で掴んでいくことができるようになるので、いざ自分の物語を書こうというときに、逆に綺麗にまとめすぎて、まとめることができるがゆえに熱が分散してしまう、ということは決して珍しいことではないのかもしれません。
この「熱」をどう作品に落とし込むかは、単なる技術だけではどうにもならない領分ですから、すごく難しいことを申し上げた自覚はあります。
しかし、私は書き手というよりは読み手としてこの感想企画に向き合っているため、傲慢で欲深くはありますが、読者として正直にお伝えさせていただきました。
三島由紀夫の『憂国』は、私にとって強烈に焼かれた作品ですが、かなり危険で圧のある作品でもありますので、熱の参考資料として読むというより、一つの読書体験として触れていただくのがよいかもしれません。
こちらこそ、素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました。
今後の作品も、陰ながら応援しております。
あなたの隣にいつまでも(Aki Dortu様)への応援コメント
4話は3話の延長線上になっていり、丁寧に描くことと、差を見せることは違うものだというものだと分かっていても、物語に落とし込もうとなかなか難しいですね。
話毎での差異の付け方は、他の連作を書いていても同じような課題を感じているので、ここは意識して改善していきたいと思います。
ありがとうございました。
作者からの返信
お返事ありがとうございます。
「丁寧に描くことと、差を見せることは違う」というお言葉、まさにそこなのだと思います。
第4話で描こうとされていた痛みそのものは、とてもよくわかりました。
同じ喪失が一度きりで終わるわけではなく、しかも人前で起きることで雅也の孤独がさらに深まる。その意図は伝わってきます。
ただ、短い尺の中では、読者側には「積み重ね」よりも「反復」として届いてしまうことがあり、私はそちらの方だと感じてしまったということですね。
それでも、第5話の選択は本当に胸に来ました。
BLというジャンルでしたが、その枠内に収まらない、人生というものについて考えさせられるお話でした。
読ませていただきありがとうございました。
作者様へへの応援コメント
はじめまして。梨千子さんご主催の自主企画から参りました駿河と申します。
毎回楽しみに批評を拝読しております。読者が何を考えながら読んでいるか。作者としては一番気になるところですので、このように率直に教えていただける機会は貴重だろうと思います。
また読者側に立っても、感想となるとどうしても「良いところだけ言わないと」となりがちですし、「ここが気になった」という思いがあっても、ガイドライン違反になるのが怖くて言えない、という事情もあるかと思います。そんな中、梨千子さんのような批評の場は、作者にとっても読者にとっても、得難いものだと感じています。
作者からの返信
駿河晴星様
初めまして。コメントありがとうございます。
感想文を読んでくださっているとのこと、とても嬉しいです。
おっしゃる通り、感想を書く側にも「どこまで言っていいのか」という難しさはありますよね。
特に「ここが気になった」という言葉は、作者様を傷つけてしまうことがあるというのは、私も書き手として承知しています。
ただ、作品を読んでいると、「良かった」という言葉だけでは拾いきれない読書体験が、自分の中に残ることがあります。
もちろん「良かった」という感想も、とても大切なものだと思っています。けれど、その一方で、読んでいる途中で立ち止まったところ、引っかかったところ、心が動いたところまで言葉にすることで、ただ褒めるだけでは届かないものをお渡しできるのではないかと思いました。
それが作者様にとって、時には痛みを伴うものになるかもしれません。
それでも、作品に真剣に向き合った一読者の記録として、何かしら持ち帰っていただけるものがあれば嬉しいです。
そういう意味で、この場が作者様にとっても読者様にとっても、読書体験を考えるきっかけになっているなら、とてもありがたいです。
編集済
主役になれないコンチェルト(紡様)への応援コメント
梨千子様
まずは、数多くの参加作品の中から、私の作品を選び、丁寧に読んでいただき、ありがとうございました。
音楽に対する愛が伝わり、物語に引き込まれたと感じていただけたこと、とても嬉しく思います。
陽の傷が明かされる場面に関しての、率直なご感想、とても痛く受け止めさせていただきました。
陽という人物に魅力を感じていただけたからこそ、あの場面で梨千子様の期待との差を感じさせてしまったのだと思います。
この物語は、全てが瑠奈視点で進んでいること、かつ、それまで音で語り合ってきた二人の積み上げがあり、この後また音で語り合うからこそ、陽の傷の明かされ方は、端的な表現としていました。
しかし、その描き方によって、情報処理的と捉えられ、陽という人物が、更には瑠奈と陽との相互救済の関係性までもが、浅く感じられてしまったというご意見は、とても勉強になりました。
私自身も、ほぼ陽に恋をしながら書き進めておりましたので、陽に強く惹かれたというご感想は、とても嬉しく思います。
陽という人物を愛してくださる方に対して、より深く届けるためには、陽の痛みに関して、もっと違った描き方があったかもしれないと考えさせられました。
最後に改めて、心を込めて描いたこの作品を、心を込めてお読みいただき、本当にありがとうございました。
作者からの返信
紡様
ご返信ありがとうございます。
作者様が陽に恋をしながら書かれていたとうかがえて、そこはとても嬉しく思いました。私も第10話までの陽には本当に惹かれていました。
一点だけ補足すると、私は陽の過去をもっと詳細に説明してほしかった、というより、瑠奈視点だからこそ、陽の語った情報が瑠奈の中でどう痛みとして届いたのかを見たかったのです。
瑠奈は陽の過去を直接知ることはできません。でも、陽の声、表情、沈黙、指先の冷たさ、これまで聴いてきた音とのつながりを通して、『あの音の奥にあったものはこれだったのか』と受け取ることはできたはずです。
その受け取りの部分が薄かったために、私には陽の傷が情報として処理されたように感じられました。
もちろん、これはあくまで私の初読の感覚です。
丁寧に受け止めてくださり、ありがとうございました。
『吾輩は猫なのか?』(根古野 雀句様)の批評への応援コメント
梨千子様、無関係の第三者である私が口を挟むことをお許しください。
私もこの作品、拝読しました。その上で梨千子様の批評と真逆の見方をした私の読み方を語りたくなりまして。
その「怒り」を沈められればと思いますが、油を注いでしまったとしたらご容赦ください。
「レイモンド視点」のことですよね?先に申し上げると、私はこれがこの物語の「半身」と認識しています。
>猫視点を出して、あなたは何がしたかったのか。
>問題は、その物語が、レイモンド視点によって動いているわけではないことです。
>レイモンド視点は、ただ読者の感情を増幅・補強する視点に留まっている。
梨千子様がどう読んだか、端的でよく伝わる言語化です。読み方は人の数だけあるので当然それに異を唱える気はありません。その先で不誠実という感想に繋がったとしてもわからない話ではありません。
なるほど、「真理子と二人の男の関係性」を描く作品として読んだのですね。だから猫を使って涙腺を攻めたように読めたのかもしれません。
以下、私が読んだものを語ります。
「レイモンド視点」は3つの役割を果たしていました。
1.ミスリード、2.読者視線のキャッチアップ、3.群像劇構成、です。
1はわかりやすいかと。「レイモンドの中に元カレがいるのでは?」という可能性の示唆です。これがあるから終盤に至るまで「レイモンドの正体は?」という謎が読者の心を掴むのです。
とはいえ、確かにミスリードと分かりやすいものではありました。でも私、全力で乗っかりました。いい作品なら、そうするほうがいい読書体験につながることは知っていますから。その賭けには勝ちました。
2.は言葉足らずですね。これはつまり、読者に「真理子よりもレイモンドを知っている気にさせる」効果です。真理子の猫を、真理子の視点で追い続ける限り、読者は真理子以上にレイモンドのことを知ってるつもりにはなれない。
レイモンド視点を経ることで「最近のレイモンドは変だ」を真理子より半歩ほど先に読者が感じるのです。
なぜそうするのかが、3です。この視点によりこの話は小さな部屋の中だけで織りなす群像劇に化けました。「猫と飼い主」から「レイモンドと真理子」に昇華されるんです。
つまり、私はこの話は「レイモンドと真理子の関係性を描く話」と認識しています。
その視点で言わせていただくと「レイモンド視点」、要りますよ。はい、スパイスではなく材料。それもメインの。
レイモンドが物語を動かすのではなく、レイモンドの振る舞いがこの物語なんだと、私は感じました。
梨千子様の言う通り、元カレとの話も家具職人の彼との話も、素晴らしく良く書けていたので、どれを主軸として読むかという点において正解も不正解もないですよね。
私も「そっちの話はただの舞台装置だ」などというつもりはありません。ただこの視点で見たこの物語が、梨千子様の怒りを少しでも鎮めることができたら、と思ってしまいました。恐縮です。
あと、3つといいながらもう一つ、私が気に入ってるところがあって。
このレイモンド視点が、ミスリードを引き起こして、物語の「転」をもたらして、読者の意表をついて終わる、という構成が、「いらん事して裏目に出て思いがけない結果に至る」という「レイモンドの在り様」のメタファーのように作用していて、歌に例えるなら韻を踏んでいるような気持ちよさがありました。これは私には書けない。これは余談ですが。
乱文失礼いたしました。
作者からの返信
黒根弘様
コメントありがとうございます。
とても面白く拝読しました。
おっしゃる通り、私はこの作品をかなり「真理子が元彼と決着し、家具職人の彼へ向かう物語」として読んでいたのだと思います。
そのため、レイモンド視点が真理子の選択や物語の進行にどう関与したか、という方向から強く見ていました。
一方で、「レイモンドと真理子の関係性を描く話」「レイモンド視点はこの物語の半身」という読みは、なるほどと思いました。
「猫と飼い主」ではなく「レイモンドと真理子」になる、というご指摘はとても腑に落ちます。
ただ私の疑問が完全に消えるかというと、やはり第14話からエピローグでのレイモンド視点の対価という問題、第11話での感情の受け渡しについては、まだ自分の中に引っかかりが残っています。
しかし、レイモンド視点を「物語を動かすための視点」ではなく、「関係性そのものを成立させるための視点」と読む見方は、とても興味深かったです。
別の読者の読みとして、大変ありがたく読ませていただきました。
ありがとうございます。
黒根弘様の感想、ぜひ作者様に届けていただければと思います。
様々な読書体験を届ける。それが、作者様にとって一番嬉しいことであると信じるからです。
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
初めまして。企画から来ました、モンブラン博士と申します。
キャラクターが生きているか、作者の都合で動かされていないかどうかは私もすごく悩む部分です。自分ではキャラは自分たちで動いていると思っても読者から見るとそう思えなかったりしますから……世界観の説明などはどこまで書くべきかいつも頭を悩ませます。多すぎると物語が止まり、少なすぎると読者が困りますから。毎回神経を使いながら書いていますが、作者に気付かない部分を読者は見ているのかもしれないと考えるようになりました。
作者からの返信
初めまして。
企画へのご参加、また丁寧なコメントをありがとうございます。
キャラクターが生きているか、作者の都合で動かされていないかという点は、私も読むうえでかなり重視している部分です。
書き手としては自然に動いているつもりでも、読者側から見ると「今、作者が動かしたな」と感じてしまう瞬間があるのだと思います。
世界観の説明についても、本当に難しいところですよね。
書き手としては、せっかく生み出した世界を余すところなく伝えたい、と思う。その気持ちを私は否定しません。
しかし時に、その伝えたいという衝動が、作者の思いとは裏腹に、肝心の世界を壊しているように見える。それは読者だからこそ引っかかり、作者には見えない。つらいところです。
私の感想は基本的に初読時の読書体験をもとにしたものになりますが、その範囲で、どこで人物が自然に見えたか、どこで説明や展開に手が止まったかを率直にお伝えできればいいと思っています。
よろしくお願いいたします。
いとけなき魔女と嘘つき少女(森須様)の批評への応援コメント
この度は批評いただきありがとうございました。
率直なご意見をいただき、とても嬉しく思います。
特に、やはり後半でご指摘いただいた関係性の落差について勉強させていただきました。
意図した主人公の感情としては、
・第5話で魔術の手ほどきで魔女との間に性愛を意識する(自分で書いたことながら恥ずかしいですねこれ)
・一方で魔女はそれをいたずら程度にしか思っていないことに憤慨する
・第6話で魔女から自分へ向けられた執着を知って怒りが嗜虐的な愛情に変わる
という流れを想定しており、これで恋愛に舵を切れたと思っていました。
ただ、やはりそれが性急だったのだな、と思います。
第5話で喧嘩別れをしてから第6話で真実を知って関係変化、という流れに他の展開を挟む余地を見出せなかった私自身の技量の問題でもありますが、その結果読者の目に「作者が早く恋愛関係にさせたがっている」と映ってしまうことは、予想外の痛手でした。
本作としてはこれから改稿もできそうにない問題ですが、今後に活かしてゆきたいと思います。
最後に、お読みいただいたこと、批評いただきましたことに重ねてお礼申し上げます。
ありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
こちらこそ、真摯に受け止めていただきありがとうございます。
作者様の想定されていた流れを拝見して、意図されていた感情の動き自体はとても納得できました。
第5話で魔術を通して性愛を意識し、しかし魔女側はそれを理解していない。そのズレへの怒りがあり、第6話で魔女の執着を知ったことで、怒りが別の感情へ反転する。流れとしては、確かに筋が通っていると思います。
ただ、私が初読で引っかかったのは、まさにその「反転」の部分でした。
作者様の中では段階があったのだと思いますが、読者としては第5話の違和感や怒りをまだ抱えたまま第6話に入ったため、主人公の感情が「怒り」から「嗜虐的な愛情」へ変わるところに、もう少し揺れや冷却が欲しいと感じたのだと思います。
とはいえ、第5話までの関係性の積み方や、魔術を使って二人の距離を変質させる場面は本当に面白く読ませていただきました。
貴重な作品を読ませていただきありがとうございました。
百合というジャンルには不慣れでしたが、人物と関係性を追う作品として、とても興味深い読書体験でした。
夏の異界(キタノユ様)の感想への応援コメント
梨千子 様
まずは素晴らしい企画の実施、そして100を越える多数の応募作品の中から拙作を選んで下さり、ありがとうございます。
真摯に向き合って読んで下さっていることが伝わり、なかなか耳が痛いご指摘もありながら、どれも的確で、嬉しくありがたい気持ちでいっぱいです。
今作「夏の異界」は、私にとってチャレンジ作品でした。
・普段の自分が書いているものと、真逆のものを書いてみよう
・これまで書いたことないジャンルやトリックを書いてみよう
というのがチャレンジのテーマで、故になかなかの難産でした。
書きながら「どこがおかしいのか、どうしたらいいんだろう」とモヤモヤしていたところを、分かりやすく言語化して下さって、本当に参考になりました。
主人公が弱い(サブキャラの存在感の方が強くなりがち)
感情の機微の描写の足りなさ
といった私の弱点が、あらためて認識できました。
これは余談ですが、漫画や小説を読む時に、私はいつも主人公よりサブキャラを好きになる傾向にあります。むしろ主人公を嫌うこともあるぐらい。
その読書傾向が、書く時にも大きな影響を及ぼしているのかな、というのも発見でした。
場面転換とか時空や時間のつながりが分かりにくいというご指摘も、今回チャレンジした部分なので、今後も改善の努力が必要であると振り返ることができました。
改めて、時間をとって作品を読んでくださり、講評を書いて下さったこと、感謝申し上げます。
※「どれか興味持っていただけたらいいな」という気持ちで複数作品を企画に登録しておりました。お手を煩わせて失礼いたしました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
チャレンジ作品だったというお話を伺って、なるほどと思いました。
普段と違うものを書こうとしたからこそ、情景や湊のように強く立ち上がっている部分と、主人公や構造の部分でまだ手探りになっている部分の差が出ていたのかもしれません。
湊は本当に魅力的でした。
だからこそ、彼に対する樹の感情や、樹自身の選択がさらに濃く描かれると、作品全体の芯がもっと強くなるのではないかと感じました。
主人公よりサブキャラを好きになりがち、というお話もとても興味深かったです。
書き手の好きなものは、やはり作品にかなり出るのだなと思いました。
そのぶん、今後もし主人公側に同じ熱量が乗った時、とても強い作品になるのではないかと思います。
こちらこそ、読ませていただきありがとうございました。
今回の感想が、少しでも今後の創作の参考になれば幸いです。
読んでいただきありがとうございました。
サブカルは自分の趣味なので、そっちのほうに引っ張られてしまいました。
確かにその通りだと思いました。
今後の作品にも活かしていきたいと思います。
ありがとうございました。
作者からの返信
こちらこそ、読ませていただきありがとうございました。
湿度や質感の表現、准教授と繭の関係性はとても印象に残りました。
踏み込んだ感想になりましたが、何か少しでも参考になる部分があれば幸いです。
編集済
『吾輩は猫なのか?』(根古野 雀句様)の批評への応援コメント
梨千子様
このたびは、『吾輩は猫なのか?』を最後までお読みいただき、また大変丁寧なご講評をいただき、誠にありがとうございました。
まず、ここまで深く読み込んでいただけたことに、心より感謝申し上げます。
文体や空気感、真理子たちの関係性、そしてレイモンドの描写について、大切にしたかった部分を丁寧に受け取っていただけたことがとても嬉しかったです。
そのうえで、率直なご指摘も非常にありがたく拝読しました。
会話文については、自分でも少し引っかかりながら、「現実の会話ならこのくらいの曖昧さもあるのでは」と迷っていた箇所がありました。特に元彼の友人の台詞などは、私自身もどこかしっくりこないまま残していた部分でしたので、ご指摘いただいたことで改稿の踏ん切りがつきました。
そして何より、レイモンド視点についてのご指摘は、今回もっとも大きく受け止めています。
正直なところ、拝読しながら「そこはこういう意図だったんです」と説明したくなる気持ちもありました。
ただ、それを読者に届く形で物語の中に置けていなかったのであれば、それはやはり自分の表現力と構成の課題なのだと思います。
そして、そうした自分では気づききれない届き方こそ、今回もっとも知りたかった部分でもありました。
特に、レイモンドに「かわいい」「泣ける」だけではなく、物語上の尊厳と役割を持たせてほしかった、というお言葉はとても刺さりました。
実はこの作品については、自分でも終盤までの推進力や、レイモンド視点を物語の中でどう機能させるかに悩んでいた部分がありました。
今回いただいた講評は、その迷っていた部分に対する大きな突破口になり得るものだと感じています。
厳しい部分も含めて、ここまで真剣に作品と向き合ってくださったこと、本当にありがたく思っております。
レイモンドを好きになってくださったからこそのご感想だったのだと受け止めています。
いただいたご意見を、私なりに受け止めたうえで、より良い形に改稿できればと思います。
このたびは、貴重な講評を本当にありがとうございました。
――2026/05/14追記――
こちらの講評をいただいた後、ご指摘をきっかけに少し手を入れさせていただきました。
具体的には、第6話の台詞修正、第10話〜第13話の台詞調整とシーン追加、また第13話において、真理子が元彼との関係に決断を下す場面にレイモンドの行動がより作用するよう手を入れております。
そのため、現在公開している本文と、講評をいただいた時点の本文には一部差異があります。後から読んでくださった方に混乱が出ないよう、一言追記しておくべきでした。コメントが編集できることを失念しておりました。大変失礼いたしました。
ご講評を受けた直後の熱量のまま手を入れたため、まだまだ完璧ではありませんし、大きな改稿というほどでもありません。ですが、梨千子様のおかげで、以前より良い内容にできたと思っております。
別の終わり方の第14話とエピローグも作ってはみたのですが、悩んだ末、そこは元稿の流れを残すことにいたしました。
作者からの返信
ご丁寧なお返事をありがとうございます。
かなり踏み込んだ講評になってしまったので、どこまで書くべきか迷いながらの投稿でしたが、真摯に受け止めていただけてほっとしております。
レイモンドについては、好きになったからこそ強く引っかかった部分でした。
だからこそ、「物語上の尊厳と役割」という言葉を受け取っていただけたことが、とてもありがたいです。
会話文の部分も含め、少しでも今後の改稿の手がかりになりましたら幸いです。
こちらこそ、最後まで読ませていただきありがとうございました。
静かで優しく、強く印象に残る作品でした。
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
はじめまして。
今回、企画に参加させていただいた森須と申します。
人物や関係性の描写に重きを置いた批評をしていただけるとのことで、是非にと思い登録させていただきました。
というのも、本作はその二点がポイントとなる作品で、そこが浅いならもう駄作にしかならないからです。
それでいて、実際に書いてみると関係を定めるのを性急にしてしまったのではないかと危惧していました。
そのため、そこを重視する方からの感想をいただきたいと思った次第です。
未完結で去年から更新が止まっているという体たらくですが、完結まであと数話というところまでは来ていますので、公開範囲の内容で批評いただけますと幸いです。
いわゆる百合作品なので梨千子様の守備範囲外ということもあるのでは、とも思っておりますが、問題なければよろしくお願いいたします。
作者からの返信
はじめまして。
企画へのご参加、また丁寧なコメントをありがとうございます。
人物や関係性、とくに「関係を定めるのが性急ではなかったか」という点を気にされているとのこと、承知いたしました。
私自身、百合作品は普段あまり読まないため、ジャンル特有の文脈までは拾いきれない部分があるかもしれません。
ただ、人と人との距離の変化や、関係性が物語の中で自然に立ち上がっているかという点については、初読の読書体験として率直に拝読できると思います。
また、未完結作品とのことですので、公開されている範囲までを読んだうえでの感想・批評になるかと思います。
その点ご了承いただけましたら、拝読できるタイミングで確認させていただきます。
よろしくお願いいたします。
きみの声が聞きたい(もじぞう様)の批評への応援コメント
(この場なら作者様にも伝わるだろう且つ内容的にもこちらの方が適切だろうと考えて場所をお借りします。梨千子様の意図にもおそらく反さないだろうと踏んでおりますが、不適切だと感じられたら削除もしくはご指摘いただけますと幸いです。取り下げます)
「中学二年・春休み(3)新しい朝が来た」まで拝読しました。
語りすぎ、読者に委ねろ、という既存のご自覚ご指摘はもっともだと思いつつ、一方で私自身は「これはこれでいいのでは?」と感じました。モノローグとして朗読しているように聞けて、心地良いトーンのように思います。
ただ私が引っ掛かったのは、「どの時間軸に立脚したモノローグなのか」が時々不明になるところでした。基本的には小学生~中学生の視点で語りが進みますが、時々大人の視点に立ち戻る箇所もあり、混乱します。
具体例を挙げると、たとえば「(3)新しい朝が来た」のこの段落です。
> 確かに今のわたしは、誰から見ても考えなしに思いっきりアクセルを踏み込んだように見えるだろう。
中学生(=今のわたし)の語りとして具体的な自動車の運転の描写が出てくるのは違和感がありますし、「ペーパードライバー歴」「四年前まではちゃんと運転できてた」という比喩も自動車の運転というものに十分に馴染んだ人間の語りなので、やはり中学生らしくないと感じます。
「大学一年・夏」のわたしが過去を振り返って語っていると捉えるとしても、長い運転歴を感じさせるだなあ、という印象です。
以下、私の推測と印象です。
作者様は手探りで言葉を考えながら執筆されるスタイルで、頭に浮かんだものを全部言葉にされてしまっているのではないかなと。
私はそれはそれで結構なことだと思うのですが、その中で作者様の素の言葉遣いや表現が出てしまって、それが上記のような違和感に繋がっているのではないかと思いました。
むしろもっと意識を作品に溶け込ませて、中学生の夜澄に憑依して、夜澄の感覚(五感と感情)に接続すると、もっと没入感のあるテキストになって、長さも気にならなくなるのではないかなと。
立ち入った話をしてしまいましたが、別の視点からの一意見ということで。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
こちらに書いていただいて大丈夫です。むしろ、大歓迎です。
別の読者様の視点として、とてもありがたい内容だと思いました。
ひとつの作品に対して、様々な読み方があり、感じ方がある。
それこそ、読書の醍醐味だと思いますので。
「どの時間軸に立脚したモノローグなのかが時々不明になる」というご意見、なるほどと思いながら拝読しました。
私が感じた「作者様の語りが入った瞬間に没入が切れる」という部分を、別の角度からかなり具体的に言語化してくださっているように思います。
語りの長さそのものより、「今、誰の感覚で語っているのか」が揺れることによって、読者が夜澄の内側から少し離れてしまう、ということなのかもしれません。
貴重なご意見をありがとうございました。
作者様にとっても、ひとつの参考になる視点なのではないかと思います。
編集済
きみの声が聞きたい(もじぞう様)の批評への応援コメント
お読みいただきありがとうございます!
批評を読ませていただき、あああ、と頭を抱えてしまいました。いえ、本当にその通りだなと。
各話のレビュー数を見れば、読者が何話めで離脱したかははっきりわかります。ですが、そのエピソードの『どこで』まではわかりません。だからそれを知りたかったんですが……結果は予想通りというか、あまりにもおっしゃる通りというか。
読者が離れるのは、夜澄の語りじゃなく、作者の語りが入った瞬間ですよね。間違いなく。
わたしの書き方の癖が、そもそも誰得というか『自分の書きたいものを書きたいように書く』なので、基本的に読者そっちのけなのは理解しています。
が、いただいた批評を読みながらよくよく考えたら、自分の書きたいものを自分のために書くだけなら、本来何もかも『わかっている』作者の語りなんて入れる必要はないわけで。語りたがりなわたしの性格が完全に悪さをした結果で間違いないなと思いました。
そも、細かい設定まで見てほしいのであれば、それはまた固定ファンがついてからでも設定資料集として投稿しろよ、って話ですしね。
わたし自身が「語りすぎか?」と感じていた部分は確実に語りすぎで間違いないようなので、読んでくださる方が安心して読み進めていけるよう、じっくり改修工事に入ろうと思います。
ところで、わたしはむしろ登場人物の感情は物語に乗っているか、読者に届いているかというところにこそ自信がなかったのですが、それは大丈夫そうで安心しました。
最後になりましたが、梨千子様にいただいた批評、わたしには痛くも厳しくもなく。ただ、本当にありがたかったです。
もしよろしければ、一年後にでもまた読みにいらしていただければ。そのときには、途中で「うっ」とならずに最後まで読み切れる物語にしたいと思います。
今回はお忙しい中お時間を割いていただき、また貴重なご意見をいただきまして本当にありがとうございました!
*****
5月11日追記
白縫いさや様
ご感想ありがとうございます!
カクヨムのコメント機能がいまいちわからず、自コメントに追記という形で失礼いたします。
なるほど。作者の語りがモノローグの朗読として聞ける、ですか。そういうご意見もあるのですね。同じものでも受け取り手によって感想が違うのは当然ですが、こうもはっきり分かれると逆に興味深いです。
ご指摘の「どの時間軸に立脚したモノローグなのか」ですが、『中学二年・春』の途中までは、中学二年の春休みを、「あのときのわたしはこうだったなあ」と大学一年の夜澄が振り返っているような視点です。なので、時々ポンと大学生の彼女の独白が入ります。ちょうど『(3)新しい朝が来た』あたりから、中学生時代の視点が強くなり、春休みの終わりと共に、物語の視点は完全に中学生の彼女の視点に移行します。
読者の時間酔いは本意ではありませんが、エピソード内で時間軸をずらすこと自体は、作者としては作為的にやっています。
ただ(以下、引用させていただきます)、
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> 確かに今のわたしは、誰から見ても考えなしに思いっきりアクセルを踏み込んだように見えるだろう。
中学生(=今のわたし)の語りとして具体的な自動車の運転の描写が出てくるのは違和感がありますし、「ペーパードライバー歴」「四年前まではちゃんと運転できてた」という比喩も自動車の運転というものに十分に馴染んだ人間の語りなので、やはり中学生らしくないと感じます。
「大学一年・夏」のわたしが過去を振り返って語っていると捉えるとしても、長い運転歴を感じさせるだなあ、という印象です。
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については、正直ご納得いただける回答をご用意できません。
うーん、長い運転歴を感じますか。そうですか……。
「ペーパードライバー」という言葉自体は小学生でも知っているでしょうし、遊園地などでゴーカートを運転した経験があれば、『アクセルを踏み込みすぎると危険」「安全運転」といった経験をともなう実感もできるはずなので、単純に比喩としてわかりやすいかなと思って選んだだけの表現でして。まさかそこで時間軸が曖昧になるとは考えてもみませんでした。
ただ、言われてみれば確かに、「路肩」という語彙は間違いなく作者のものであると感じますし、運転に関する語彙自体は持っていたとしても、中学生が積極的に使う例えではなかったかもしれません。この部分こそ、作者がしゃしゃり出てきた典型かもしれませんね。
「推測と印象」に基づいたアドバイスもありがとうございます!
きっと何も考えずに書いているときにこそ、夜澄とうまく接続できているんだろうと思います。わたしの場合、下手に頭で考えるといろいろ余計なものまで詰め込みたくなる性分らしいことはだいぶわかってきたので、夜澄を通して見たものだけ、感じたことだけを素直に書いていこうと思います。
白縫いさや様、お忙しい中、貴重なご意見をありがとうございました!
作者からの返信
ご丁寧にありがとうございます。
こちらこそ、かなり踏み込んだ内容にもかかわらず、真摯に受け取っていただきありがとうございました。
そうです。私が一番強く感じたのは、夜澄さんの語りそのものが重い、ということではありませんでした。
夜澄さんの感情は、プロローグでも、彼との出会いの場面でも、きちんと物語に乗って届いていました。
だからこそ、途中で作者様の語りに近いものが入った瞬間、そこまで繋がっていた感情の糸が切れたように感じたのだと思います。
登場人物の感情や関係性は、ちゃんと届いていました。
少なくとも私は、プロローグの時点で「彼」と夜澄さんの関係に惹かれましたし、双子の存在にも救いを感じました。
(2)の彼との出会いも、とてもよかったです。
なので、改修されるのであれば、「足す」より「信じて削る」方向で十分強くなるのではないかと思います。
一年後、ぜひまた読ませていただきたいです。
そのとき、この物語がどんなふうに変わっているのか、楽しみにしております。
こちらこそ、読ませていただきありがとうございました。
編集済
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
コメント失礼します。
企画から来ました。
自分には書けないかと諦めていた恋愛ものというジャンルに挑戦してみました。
作品としてはファンタジー長編の中の1話をスピンオフという形で再編した物語になっております。
本編は置いておいて、企画に参加させて頂いた拙作について、
梨千子先生の感想・批評として頂ければ、大変勉強になると思い参加させて頂きました。
お時間がありましたら、プロローグと1話だけでも読んで頂ければありがたいです。
ご返信ありがとうございます。
本編に関しては一切の考慮は不要です。
お時間のある時に是非、よろしくお願いします。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
企画へのご参加ありがとうございます。
また、丁寧なご説明もありがとうございます。
本編長編からのスピンオフとのこと、承知いたしました。
私の感想は基本的に初読時の読書体験をもとにしたものになりますので、本編の前提知識がない状態で、プロローグと第1話を読んだ際にどう感じたか、という形になるかと思います。
その点ご了承いただけましたら、拝読できるタイミングで確認させていただきます。
よろしくお願いいたします。
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
こんにちは、はじめまして。
企画に参加させていただきましたもじぞうです。
>精査すればするほど、作者様が意図する物語の「正解」に近づけるかもしれません。
しかしここはWeb小説発表の場です。
私自身も流し読みする中で、「どこでスクロールの手が止まったか」「どこで熱が変わったか」を、正直に申し上げることが、その作品にとって誠実だと考えました。
逆にいうと、何度も読み返す中で広がり、深まる物語には不向きだと思います。
とのご説明に、ぜひ参加したい、と思いました。
というのも、わたしの物語は、まさにそれ(『何度も読み返す中で広がり、深まる物語』)だからです。何度も読み返すか、人物像や展開の端々にある小さな違和感を深く掘り下げる読み方でないと、伝わるものも伝わらないと考えています。しかも、序盤はご都合主義的に進み、中盤以降でそのご都合主義の理由が全部出てくるという構成。ですが残念ながら、中盤まで読まれることはまずありません。
だからこそ、流し読みの初読において、どこで、なぜ読者のスクロールする手が止まったのか知りたい。
地の文の書き方として、読者の想像力に委ねず『全部説明してしまう』という悪い癖があるのは理解しています(これに関しては少しずつ推敲を重ねています)。
当然ですが、全部読んでいただく必要はありません。最初の数話で、まずどこに引っかかったかご教示いただけると幸いです。
お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
作者からの返信
こんにちは、はじめまして。
企画へのご参加、また丁寧なコメントをありがとうございます。
企画説明をそのように受け取っていただけたこと、とてもありがたく思います。
「何度も読み返す中で広がり、深まる物語」だからこそ、初読でどこまで届くのか、どこで手が止まるのかを知りたい、というお考えはとてもよくわかります。
作品の文字数を拝見しましたので、全編を通して読むことはお約束できませんが、作者様がおっしゃる通り、まずは序盤を初読のWeb読者として読ませていただきます。
後半で回収される意図や構成については、十分に汲み取れない可能性があります。
そのかわり、「中盤まで読まれる前に、どこで興味が揺らぐのか」「どこで重さや説明量が負荷になるのか」は、正直にお伝えできるかと思います。
全部読めるかはお約束できませんが、まずは序盤を拝読し、引っかかった点があれば感想として残させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
読んでいただきありがとうございました。
わたしの受け止めとしては以下となります。
①「作者による仕掛け」が目に付くと冷める!
こちらはまったくもってその通りだと思います。
シーン2〜5の制作時の意図としては
「作中作を扱う作品を読む際、読者はその作中作をマクガフィンと見做す。その感情に対するハードル上げをしつつ、シーン5での引用という形で応えていく」というものですが、仕掛けが前面に出過ぎているのかも知れません。
しかし作中作については「もっと早く出して!」のような意見さえもあり、チューニングが難しいですね。
一度、興が削がれてしまった読者にとってはこの作中作シーンが打ち切りポイントになることは意識して、何か対策をしていこうと思います。
②シーン5が視点人物が変わってることが伝わっていないのかも、と思いました。
(プロローグ、シーン5、8、13は編集者視点ではなく作家側視点である。章タイトルおよび1、2行目で誰が視点人物なのかわかるように書いていますが、天の声、という読まれ方があり得る?)
こちらどうでしょう?
天の声、というのはこちらの論を書く際の、言葉の綾という理解でよいですか?
作家視点のシーンでは、第四の壁を越える演出がありますが、これも興が削がれる可能性がありますね。
こちらも何か対策できないか考えます。
③
「問題は、それらを読者へ渡す順序と量、そして物語への変換の仕方」
いやー、まさにそこだと思います。今の状態の物語は、演出意図と結びついて、順番、量などが固定化しているように思います。
演出意図を一旦切り離して、骨組みだけ残して書き直すのよいのかも知れません。
お読みいただき、細かな分析もいただきありがとうございました。
作者からの返信
我那覇キヨ様
読ませていただきありがとうございました。
作中作については、小説ではないのですが「ガラスの仮面」がとても巧みなので、少しヒントになるかもしれません。
あの作品は作中作が山ほど出てきますが、作中作を描きながら、実際は
・主人公のマヤがどう演じているか
・月影先生が何を見ているのか
・姫川亜弓との対決、比較
・役に呑まれる感覚
・演劇を通してむき出しになる感情や人物
を描いています。
読者は、作中作そのものよりも、劇によって人物がどう変化するかを見ているんですね。だから無理なく読める。
そこから、作中作自体が面白いと感じる読者が出てくる。
逆に貴作品は、作中作そのものを読ませている。
だから物語の熱が地続きではなくなったと感じました。
②について。
視点人物が作家に変わっていること自体は理解していました。
私が「天の声」と書いたのは、視点の誤認というより、作家の声として読んでも、読者に向けたメタ解説が強いと感じたからです。
第四の壁を越える演出自体が悪いというより、シーン1、2で作られていた緊張感から、その演出へ切り替わる落差で没入が切れた、という受け取り方ですね。
少しでも何かヒントになれば嬉しいです。
ありがとうございました!
黄泉神の一年花嫁(佐斗ナサト様)の講評への応援コメント
梨千子様、丁寧なご感想本当にありがとうございます。
ご指摘の点についてはすべて確かに覚えがあり、「ああ~!!!」と頭を抱えました。
この作品を改稿する予定は今のところないのですが、今まさに書いている新作に活かすことのできるご指摘ばかりでしたので、しっかり反映させていくべく気合を入れ直しております。
情熱をもって丁寧に読んでいただき、本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
作者からの返信
佐斗ナサト様
こちらこそ素敵な作品を読ませていただき、誠にありがとうございました。
率直な感想を申し上げましたが、何かひとつでも残るものがあって、次の作品で活かしていただけることがあるのであれば、私も大変嬉しいです。
編集済
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
こんにちは、はじめまして。
今朝方に企画に参加させて頂いたものなのですが、もしかしたら主旨を汲めずに不躾な参加になってしまったかもしれないと思い、確認も兼ねられればと伺いました。
要項の、完結した、または完結目前のお話であること、という記述は、お話として一冊にまとまっているならいいよ! ということではなくて、本当の終わりまで全てを語り終えている(か目前である)お話で参加してね! というのが正しかったでしょうか。
「続刊が出るかもしれないけどまず単巻でまとめた、ようなお話ならいいのかな……?」と参加してみたのですが、落ち着いて考えてみると「関係性に注目される方でいらっしゃるなら普通に考えて“関係性のゴール”までいってないのは募集対象外では」となり……。
どうみても真摯にやってらしてるだろう方の企画を無言で抜けるのは、と迷って伺ったのですが、かえってご迷惑をお掛けしてしまっていたら申し訳ありません。
周知のために残すなどの理由がなければ、お返事は当コメントの削除で足りますため、お手間にならない形で裁定伺えましたらありがたく存じます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
2026/05/10 16:51追記
コメント返信、大変ありがたく存じます。
消されているかな……普通に考えたらあまりにもありうることだもの……と恐る恐る開いたら優しいお言葉の数々があり、ほっといたしました。
懇切にご対応下さったことに厚くお礼申し上げつつ、恐縮ながら参加を継続させて頂ければと存じます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
作者からの返信
初めまして。企画へのご参加ありがとうございます。
また、お問合せの間についても、ご丁寧にありがとうございます。むしろ、こちらの意図をかなり汲んでくださっていると感じました。
おっしゃる通り、私は人物や関係性の変化・着地をかなり重視して読むため、途中段階の作品ですとまだ見えていないものが多く、判断が難しくなることがあります。
そのため、基本的には完結済み、あるいは完結目前の作品をお願いしております。
ただ、一冊として大きな区切りやテーマ的決着がついている作品であれば、あくまでその時点でのご感想になりますが、感想文をお送りすることは可能です。
それらを踏まえて、参加継続あるいは撤退をご選択いただければ幸いです。
ご配慮いただき、本当にありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
はじめまして。
公募に作品を投げて、ある程度選考に残るようにもなってきたのですが、最近は伸び悩みを感じています。
「もしかしたら自作の面白さは小説の面白さではなく、情報としての面白さで成り立っているだけなのかも知れない」と思うようになってきました。
「いや、そんなはずはない。このキャラクターならこの場面ではこう動く……」と各場面でチェックをしていっても「とは言え、登場人物をコマのように配置してはいないか……?」という疑心暗鬼にも陥っており……
「ここは他の方の目を借りるしかないな……厳しい目で見てくださる初見の方がどこかにいないものか……」と思っていたところでこちらの企画を見かけ参加いたしました。
バッサリやってしまって構いません。よろしくお願い致します。
そんな中
作者からの返信
こんにちは。
コメントと作品のご参加ありがとうございます。
かなり切実に悩んでいらっしゃるのですね。
また、自作品への矜持がおありなのだな、というのもしっかり伝わりました。
その上で、作品を拝見させていただきました。
詳細は感想文にしてお送りさせていただこうと思いますが、簡潔にここでお伝えさせていただくと、問題は人物の関係性ではないと考えます。
もう少々お待ちいただければと思います。
よろしくお願いいたします。
私の小説の「読み方」についてへの応援コメント
はじめまして
こちらの企画に応募したいと思います。
厳しいコメントもいただけるということで、怖い気持ちもありますが、それより貴重な機会だと思います。
是非よろしくお願いします。
作者からの返信
Sawatani-Asari様
初めまして、コメントありがとうございます。
そうですよね、怖いですよね。突然、特大の濃厚な感想が降ってくるのは(笑)
その怖さを認めてくださった上で、「それでも欲しい」と言っていただけるのは大変光栄なことだと思っています。
その分、真摯に作品に向き合いたいと思います。
かなり深く読むため、必ず全作品を拝読できるとは限りませんが、ご了承の上お待ちいただけると幸いです。
漂泊の太陽(根占 桐守 様)への応援コメント
梨千子さま。
この度は拙作についての大変素敵なご感想を誠にありがとうございます。恐縮です。
拙作につきましての問題点や気になる点をご指摘いただきまして、非常にありがたく存じます。大変勉強になりますし、今後の作品作りでも意識していこうと思っております。
また、良い点も上げていただけて、恐れ入ります。
温かいお言葉の数々、非常に励みとなっております。
改めまして、こんなにもご丁寧に素晴らしい批評をしてくださり本当にありがとうございました。重ねて深く御礼申し上げます。
作者からの返信
根占様
こちらこそ、壮大な作品を読ませていただいてありがとうございます。(現在も引き続き少しずつ読ませていただいている最中です)
強みがしっかりあるからこそ、惜しいと思った点を言語化させていただきました。
何らかの参考になれば幸いです。
よろしくお願いいたします。
編集済
結婚のすゝめ(郡楽様)の感想への応援コメント
こんばんは、郡楽です。
お目通し下さりありがとうございます。
そして忌憚ない意見、大変ありがたいです。
確かに永久子と有士、二人の心理変化や精神構造の描写が薄かったように思います。
詳細な引用と分析があるため改善点が分かりやすく非常に参考にになりました。
拙作を読み返す良い機会を頂けました、ありがとうございます。
作者からの返信
郡楽様
こんばんは。
こちらこそ、拙い感想を丁寧に受け止めてくださりありがとうございます。
かなり踏み込んだことを書いてしまったので、どこまでお伝えしてよいものか迷いながらの感想でした。
ですが、ひとつひとつの場面には確かに読ませる力があり、明治という時代の空気や生活感、永久子さんと有士さんの危うい関係性そのものには強く惹かれるものがありました。
だからこそ、二人の心理変化や精神構造の部分をもう少し追えたら、私はもっと深くこの物語に入り込めたのではないかと思います。
こちらこそ、作品を読ませていただきありがとうございました。
今後のご執筆を応援しております。