『小さいものに憧れる』を読んでると、なんだか少し不思議な気持ちになった。
派手な話じゃない。
大きな事件が起きるわけでもない。
でも、“小さいもの”を見つめる視線が、すごく優しいんだ。
たぶん普通なら見過ごしてしまうような感情とか、仕草とか、そういうものをちゃんと拾っていて。
読んでいるうちに、自分まで少し静かな気持ちになってくる。
それに、“憧れる”って言葉の使い方がいい。
大きな夢とか成功じゃなくて、もっと手のひらに乗るくらいのものに惹かれている感じがして。
その距離感が、どこか切なくて好きだった。
読み終わったあと、
「ああ、こういう物語っていいな」って、少し長く余韻が残る作品でした。