かつて地獄を生きた男「葵」の魂と、公爵令嬢であり教師でもある「リリエル」が融合するという発想に、まず惹かれました。
魔術学院を舞台に、様々な立場の生徒たちを熱心に指導していく熱意あふれる姿に引き込まれ、どんどん読み進めることができます。
淑女としてのプライドと、男気あふれる性格の掛け合わせのバランスが絶妙で、自己犠牲的な一面など、彼女の多様な魅力が丁寧な筆致で描かれていきます。
かつての相棒と意外な形で再会するなどハッとする場面も多く、リリエルが義理と人情によって生徒と向き合う姿は、現代社会ではなかなかお目にかかれない伝説的な教師そのものです。
だからこそ、昭和的な熱い懐かしさを覚える一方で、関西弁風の葵の口調にはクスッと笑わされ、終始好感を抱きながら読めました。
明確なストーリーラインが示されているため、安心して物語の世界に入っていけます。
まだ拝読の途中ですが、この教師が放つ圧倒的な熱量に、誰もがきっと心揺さぶられるはず。
求心力抜群の、救いと成長の物語をぜひお楽しみください。