「もう私のこと殺してくれへん?」——いじめを苦に死を望む少女・篠原と、それを冷めた目で見つめていた少年・久瀬。二人は放課後の教室で、翌日の昼に一緒に死ぬ約束を交わします。
しかし翌朝、篠原は約束の時間を待たず、全校生徒が揃う始業時間に一人で屋上から飛び降りて命を絶ってしまいます。
本作の最も恐ろしくて引き込まれる点は、篠原が遺した「呪い」の深さにあります。彼女は、自分をいじめた者だけでなく、一緒に死ぬ約束をした久瀬にすら「私が死んだ後も回り続ける世界で、あなたはどのように生き、どのように死んでいくのでしょう」という重い十字架を背負わせたのです。
遺書のコピーを受け取り、「最悪な趣味で、最高のやつ」と笑いながら、彼女の「作品」として生き続けることを決意する久瀬の歪んだ感情が、ヒリヒリとした痛みを伴って胸に突き刺さります。
死によって完成された少女の残酷な舞台と、ただ一人残された少年の執着。美しくも狂気を孕んだ、強烈な余韻を残す青春ショートストーリーです。重く仄暗い感情に浸りたい方に、強くおすすめしたい作品です!