歩き遍路で四国八十八ヶ所霊場を巡る中、夜ごとに泊まる無料宿で不思議な出来事に遭遇していくお話です。道中の描写に手触りがあり、自分も歩き、詣り、坂を登り、海を見たような感覚になりながら読み進められます。怖いのに、ただの怪異やホラーという言葉だけでは括れない。お遍路だからこその体験のように感じました。ラストは、怖いだけではない読後感が残ります。うまく説明しきれないのですが、とにかく読んでみてほしい作品です。
四国を歩いて遍路して廻る、その日々の宿で出会う、不思議で恐ろしい一人旅の紀行。 ひんやりとした文章がとても美しい。