数字が容赦ない。まるで嵐の中で最大射程で海戦に臨む艦載砲の弾着観測です。
撃つ、外れる、修正する、また撃つ。30斉射して、直撃弾が一発もない。実弾(クレジット)はどんどん減っていく。
1クレジット2円。10秒生成に300クレジット。4回目でようやく採用なら1200クレジット2400円。しかも生成できた10秒のうち、実際に使えるのは5秒。なぜかオッサンが登場して秒数を奪う。到達した見積もりが、10秒まるごと使える動画が一発で出る確率は1000分の1。
とんでもないガチャである。
そこへ飛び込む有償依頼。技術的には可能とは、言い換えれば「不可能である」要望が増えるたびに画像を作り直し、生成し直し、編集し直す。それは赤字。
五秒に人生を溶かす、というタイトルは謙遜です。すでに溶けています。
AIで動画を作る。
そう聞くと、プロンプトを入力すれば、あっという間に映像が完成するようなイメージを持つ方もいるかもしれません。
けれど、このエッセイを読むと、その印象はきっと変わります。
顔が崩れる。
指が増える。
別人になる。
なぜか知らないおじさんが現れる(笑)
思い通りの映像にならず、何度も生成を繰り返す。
使えるのは、その中のほんの数秒。
そこからさらに、素材を選び、繋ぎ、音を合わせ、エフェクトを加え、ひとつの作品として成立させていく。
読めば読むほど、「AIが作っている」という一言では、とても片づけられない世界だと分かります。
そして私が何よりすごいと思ったのは、アタヲカオさまが、ご自身の作品だけでなく、他の作家さまの作品まで動画にしていらっしゃることです。
他人の小説を映像にするために、何度も作品を読み込み、背景や人物の立ち位置、光、時間帯、空気感まで想像し、その作品らしさを損なわないようにひとつひとつ組み立てていく。
それだけでも大変なのに、そこから何度も生成を重ね、編集をし、音を合わせ、限られたコストの中で完成形へ近づけていく。
これは、本当に時間も労力もかかることだと思います。
しかも、それを「応援動画」として、誰かの作品のためにしてくださっている。
なかなかできることではありません。
実際、私も企画で拙作を動画にしていただきました。
完成した映像を拝見した時、山道から村へ入っていく不穏な空気、キャラクターの姿、因習村全体に漂う嫌な空気感まで、驚くほどわたしのイメージしていた通りで、本当に感動しました。
けれど、このエッセイを読んで、その映像が出来上がるまでに、どれほど作品を読み込み、考え、試し、作り直してくださっていたのかを知り、改めて胸がいっぱいになりました。
AIは確かに便利です。
ですが、素晴らしい作品になるかどうかは、結局それを使う人の感性と、情熱と、手間を惜しまない姿勢なのだと思います。
このエッセイには、AI動画制作の知識や失敗談だけでなく、「作品をより良いものにしたい」「誰かの作品を素敵に届けたい」という、アタヲカオさまの創作への情熱が詰まっています。
AI動画に興味がある方はもちろん、何かを創っている方にもぜひ読んでいただきたい一作です。
そして何より。
これだけの時間と労力をかけて、数々の素晴らしい動画を生み出してくださっているアタヲカオさまへ、心から拍手を送りたいです。👏✨
世界はなぜ、突然おっさんを召喚するのか。
いや、この作品になぜ”〇〇のアフロのおっさん”が登場するのか。
彼に罪はない。
だが、クレジットは確実に減っていく。
何の話……?
――答えは、この作品の中にあります。
本作は、AI動画制作について語ったエッセイ。
ハウツーというより、創作の現場記録に近い作品です。
「普通の顔が出せない」や「同じ指示を出すと崩壊」など、
経験者にとっては共感しかない内容。
触ってみないとわからない”AIと人間の認識の違い”なども丁寧に語られており、
これから始める人にも読んで損はない作品だと思います。
あるある失敗談が時折ユーモラスに描かれており、
「実際に、AI動画生成ってどうなの?」
そんな疑問を持つ人に、友人がカフェで雑談しながら語ってくれるような、
気軽に立ち寄りやすい作品です。
これから始めたい方。
既に取り組んでいる方。
猫がおススメしておきます🐱。
これまで、AI動画の作品を見て、
『へー凄い。絵描かなくても、AIが作成してくれるんだー』
と思っておりました。
確かに、セル画を何枚も描いて動かす、従来のアニメの制作とは別物ですが。
AIでの製作にも、とんでもなく大変な労力、精神力
作成のスキル、そして何よりも、センス。
それらが、必要でした。
その認識が……覆りました。
目からウロコが落ちました。
このお話の1話、1話に
製作の苦労と苦心が綴られています。
が!!
その内容は、実に面白い!!
笑えます!!
製作されてるご本人も、きっとその一瞬
目が点になりながら、
『なんでだよ!!』
そうツッコミ入れつつ、爆笑している……はず。
きっと、笑えます。
絶対、笑えます。
面白いです!!
一緒に読みませんか??
小説を書きながらAI動画制作をされているアタヲカオ先生による、生成AI時代の創作エッセイです。
五秒の動画を作るために、何時間も試行錯誤し、画像生成、動画生成、楽曲制作、編集、そしてYouTube投稿まで向き合っていく日々が描かれています。
AI動画に興味がある人はもちろん、創作をしている人なら思わず頷いてしまう場面がたくさんあります。
素人目には「AIなら簡単に作れる」と思われがちな映像制作。
けれど実際には、同じキャラクターの顔が安定しなかったり、急に別人になったり、思いもよらないものが画面に現れたりと、想像以上に手間と判断力が必要なのだと分かります。
うまくいかない生成結果にも、どこか笑ってしまうような可笑しさがあり、さらに読みやすい文字数でまとめて下さっていて、どんどん読めてしまいます!
AI、動画、小説、音楽、YouTube。
いくつもの創作手段がつながっていく今だからこそ読める、リアルで、とても楽しい制作記録です。
また、アタヲカオ先生の動画は本当にすばらしいので、エッセイとあわせてぜひ一度のぞいてみてほしいです。
文章で語られている試行錯誤が、実際の映像としてどう形になっているのかを見ると、さらに楽しめると思います。
https://www.youtube.com/@Ataokao-777/shorts