第8話 見晴らしのよい家
前の家のお話。
徒歩一分未満の場所に大型ショッピングモールのある家は、何かと建て付けが悪かった。
おそらくショッピングモール建設工事の際、地盤を掘って掘ってしたので、その振動で歪んだと思われる。
とは言っても、窓はスパーンと開くから出入りに問題はない。
問題はないのだが、家の扉。
なんだろうか……。
扉に身を寄せてジッと目を凝らすと、扉と枠縁との間から外が見える。
外が見えてるぞ、これ。
慌てて大家さんに連絡。
扉の建て付けを直してもらうが、数カ月すればまた外が見える。
歪んどるがな、家全体が。
されど人は住めば慣れるらしい。
防犯ロックを二重にかけて対応してみたが、多分あまり効果はなさそうな気がする。
ただ異常に大きく育ったガジュマルが扉横に鎮座していたお陰で、なんかヤバい家と思われたらしく、おかしな人も押し売りも来なかった。
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