第1話プロローグの密度に唸った。重層都市フナ=バシの最下層スラムに単身現れた少年が、仲間21人の死の報復を宣言しながらも「人殺しはしたくない、組織は滅ぼす」と前置きする——この矛盾した誠実さがキャラクターの魅力を一発で決定づける。そして「回せ!」と叫んで生命の樹の配置で10の光の歯車を展開し、「スプリガン、エンゲージ!」と唱えて全高8mの巨大ロボット・ドールを召喚する場面の格好よさが圧倒的だ。「これは魔法ではない」という注釈と〈超幻想回転歯車機構S.P.R.G.N.〉というシステム名が、帝国魔法とも科学技術とも異なる独自の世界観を際立たせている。ポストアポカリプス×ロボット×魔法という複雑な設定を第1話だけで完璧に立ち上げた構成力に脱帽した。