奪われた 悲しみ呑み込む 濁流に木漏れ日のような 二(フタ)欠片別(ワカ)つ思想の 頂きに見つけ出した 温もりの縁終わりが始まり 始まりの終わり差しのべられる 手の温もりの答えは 自ずと見つかるだろう
渡辺の自滅から始まり桜井という新たな脅威が現れるまで、クラス内の力学が息をつかせぬ速さで塗り替わっていく。 前川というヒロインの造形が秀逸だ。表向きは冷静で強気でありながら、過去の傷や怒りを胸の奥に隠し持つ複雑さが随所に滲み出ており、七海との廊下の場面や桜井に怯えて震える場面など、強さと脆さの落差が読む者をひきつける。 一方の大江も、最初は逃げるだけだった情けない姿から、借りを返すという一点の覚悟を積み重ねて桜井へ突進するまでの成長が丁寧に積み上げられている。