冒頭の語りから独特の世界観に引き込まれました。特にカートグラフィとジ・ユンの師弟関係は温かくも切なく、長い時を生きる者ならではの価値観が印象的です。後半のアルエット編では、人形たちとの穏やかな日常と、家や工房に漂う不穏さの対比が見事でした。可愛らしい空気の裏で少しずつ違和感が積み重なり、最後のキャビネットの場面では思わず続きを読みたくなります。アルエットと物言わぬ鎧の出会いも魅力的で、これから二人がどんな旅をするのか楽しみです。