『本日、この世界から香車が消失しました。』に続くシリーズ第2弾が登場。まさか香車さんたちが再び消滅するとは思わず、身を乗り出して読み始めました。
将棋の基本的なルールを決めているのは、実は将棋の駒たちだそうで。関東将棋会館の地下でひっそりと会議が行われているというのは、前作共々奇抜かつ秀逸な設定。
前作では香車さんがストライキを起こして消滅、アンバランスな駒配置となってしまいましたが、今回はなんと香車さんが未知の感染症に罹患してしまいます。その代役として現れたのが――
“酔象”。
400年前まで実在していたという幻の駒で、香車の代わりに王将の前に陣取ります。――はてさて、将棋の世界はいかなる変貌を遂げるのか。
“酔象”という名前はどこかで聞いたことがありましたが、将棋の駒だったとは存じ上げませんでした。将棋に関する知識が新たに身に付くのも、ゆいゆいさまの諸作品の大きな魅力でしょう。
いつも通り非常に読みやすい文体で、「将棋の駒たちが話し合う」という一見意味不明な状況も頭にスッと入ってきて素晴らしかったです。
最後の最後の一文までしゃぶり尽くしましょう!