出会いはいつも、少しだけ厄介だ。 一月七日に歌い忘れた守り唄。 川を遡って戻ってくる流し雛。 軒菖蒲と間違われて飾られた別の花。 土地に残る風習や伝承が、忘れられ、形を変えるとき。あるいは、時の流れで都市伝説が風化しそうなとき。 のちに冥府庁調査課で出会う者たちは、偶然同じ場所に居合わせる。 まだ相棒ではなかった二人。 一日だけ組むことになった二人。 第一印象は最悪だった二人。 これは、十二の季節に結ばれる、少し不思議で、厄介で、温かな縁の物語。
4月30日に更新