中世イングランドを舞台に、アーサーという若い神父が、閉鎖的な村で、ある事件に巻き起こまれます。それは村の近くまで来た流浪人の存在が発端となっているのですが……。
まずはじめに、アーサーがいかに難しい立場に立たされて神父という職に就いているのかが語られるのですが、それが本当に本当に可哀想なんです。ですが此処でめげて読まなくなるのは勿体無いお話です。これは布石。『白い野獣』もとい流浪人が、アーサーの閉じ込められた世界を打ち破ってくれる、その壁の厚さを描いている訳です。
アリスやルーシーといった脇役の女の子達も魅力的なキャラで生き生きとしています。彼女らはアーサーの数少ない仲間です。
村の呪いをどうやって解いていくのか、また、白い野獣がどのようにアーサーの仲間になるのか、読んでいて、わくわくしました。綿密に構築された本格的な西洋ファンタジーの世界をどうぞ堪能してください。ひと味もふた味も違いますよ。