大正という時代の空気がしっかり伝わり、飯島という人物の実直さや責任感に自然と惹かれました。妻との穏やかな時間があるからこそ、その後に訪れる運命の残酷さが胸に響きます。歴史と異世界がどう交わっていくのか、序盤はそこを楽しむと良いと思います。
大正時代の帝国軍人を主人公に据えた着眼点がまず強い。関東大震災と異世界転移を結びつける導入は意外性があり、歴史好きの興味を引く。飯島の軍人としての矜持や家族への想いも丁寧に描かれていて好印象。ただし序盤は震災前の描写が長めで、異世界転移までやや時間がかかる印象もある。転移後に軍人としての知識や経験がどう活きるのか、今後への期待が膨らむ作品だった。