物書きの人には、作者の悲哀や喜びが。ハンデのある人には、社会の冷風が。そして読者には、読み解く力が問われる作品。読み手の感受性によって、幾通りも感じられるテーマが散りばめられている。読み手ごとにどこが刺さるか、この作品を味わい尽くすには人生をあと何周すれば届くだろう?
主人公は水道の検針員として働くゆかり。彼女は業務の最中、視覚障碍者のつむぎを見かけます。ふとしたことからつむぎと接点を持ったゆかりは、つむぎと会話する中で自身の抱く葛藤と向き合うことになり――。ここカクヨムに集う方々は、言葉というものを大切にされている方々だと思います。言葉の持つ力をよく知っている、そんな方々にこそ読んでほしい。私たちがつむいだ言葉が誰かの支えになっていますように。
誰かの言葉が、誰かの心を救うことがある。その奇跡のような瞬間が、雪を踏む音とともに描かれるのが本作の魅力です❄️👣弱さが弱さを照らし、二人の距離がそっと縮まる瞬間が美しい短編でした🌟🤍
目の不自由な方との偶然の出会い。そこから明らかになる、意外な接点。主人公は劣等感と疎外感に苛まれる女性。唯一の自己表現だった小説にさえ、絶望を感じ始めています。これは運命なのか、希望なのか。きっとカクヨムにいる方々には、刺さる物語だと思います。私は、刺さりまくりました。読むべき小説です。