お前はそういう系統好きだよねと言われると返す言葉もないのだけど、とはいえそれが好きな人はぜひ手に取って欲しい。
正面からクトゥルフ関連をぶち込むのは容易で数多の作品はあるものの、そこをギリギリ攻める形で独自のホラー形式に落とし込んでいる作品は多くはない(だいたいわかる形で援用するか、露骨に持ってくる)。
「いかにもありそう」という話でない点でモキュメンタリーホラーではないものの、クトゥルフ系統でその形式を踏襲したらどういう作品になるか。その一例が本作。
好き嫌いはハッキリわかれるタイプの作風なのは間違いないものの、刺さる人はあれこれ妄想や考察で二度も三度も美味しい、そういう作品。
書き手の個性とトレンドのスタイルの融合技の一つの結晶がここにあります。
語り過ぎているように見えて、案外と書いていないことが多いことに気付くのは、おそらく二週目以降だと思います。そこまで含めて、オススメです。