「神」や「天使」が救済ではなく人類を脅かす天災として君臨する、2127年の狂った世界観が非常に魅力的です。
前半の少女の悲痛な祈りから一転、中盤以降は容赦ないディストピアの現実と、それを皮肉な軽口と圧倒的な銃撃で蹴散らすガンマンの活躍へと雪崩れ込んでいく。
この緊張感とカタルシスのバランスが完璧で、一気に物語へと引き込まれました。
特に生々しく、かつ恐ろしい「天使憑き」の恐怖の描写が凄い。
皮膚を突き破って生えた血塗られた翼、歪んだ声帯で「帰りたい」と零しながら襲ってくる元・人間の異形。ディストピアSFとしての不気味さとグロテスクさが丁寧に描写されており、世界の過酷さが一目で伝わります。