このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(250文字)
薄桃色の空に閉じ込められた世界が、めっちゃ静かなのに妙に息苦しくて、不思議と頭から離れへん作品でした。軽やかに会話してるようで、その奥ではずっと互いを探り合ってる感じがあって、「言葉にせえへん感情」がじわじわ漂ってるんですよね。読んでるうちに、レモネードの甘さと苦さが口に残るみたいな感覚になりました。 SFとしての人工都市の描写も綺麗なんですけど、この作品って「世界観」より先に「人との距離感」が刺さる物語やと思いました。読み終わったあと、桜の色と折り鶴の質感だけが静かに残り続ける感じがします。