前文明が崩壊したポストアポカリプス世界で、底辺を這いずる主人公が旧世界のAIに出会い、その力を借りて成り上がっていく
平たく文章にしてしまえばポストアポカリプスものとしては比較的ありふれた導入になりますが、この物語が他の作品と決定的に違うのは、AIによって得られる力に武力が一切含まれていない所にあります
比較的安全な街から荒野に出て、廃墟から売れるモノを漁って日銭を稼ぐありふれた生き方をする男が、旧文明の知識を元に、廃墟から集めた資材で壊れかけた街の建物を直して大家として稼ぐ
言葉にすればこれだけの事ですが、そこに都市内部のさまざまな思惑が入り交じって生まれる障害を、時に回避し時にぶつかり、時に上手く潜り抜けていく内に、誰もが少しずつ変化していく
これは確かにポストアポカリプス世界に生きる人物が描く、良質な物語です
【レビューコンテスト応募】