師匠の魔力を相続したいビビ。彼女はとある事情で魔力を失っていました。けれど、師匠の性格を考えると相談することもできず……そして、あと七日間で余命が尽きてしまう師匠の魔力を相続することを目的とした自分を恥じます。
けれど、魔力を持たない自分は何者でもない……そんな自己否定による強迫観念や自己否定は、読んでいて胸が苦しくなるほど。
そして!何より、師匠のルーカス。この方がまぁ、強者です。
二人とも、心に抱えた自分の感情を全く理解していない。
自分が何をしたいのか、どうしたいのか、どんな未来を見たいのか……互いに言葉にできない。もどかしい。
迎えた最後一日にその全てが詰まっています。
ビビとルーカス。魔術師である自分でしか価値を見出せず、魔力で価値が決まる。そんな世界。
けれど、二人が共に選んだ未来とは――?
この物語の七日間は、きっと二人が自分の気持ちに向き合い、何に価値を見出すのか。それを見つめ直す、大切な時間だったのだと思います。
不器用な者同士の駆け引き(になっていないシーンが、恋愛初心者同士という雰囲気で推せます!!)をぜひ、見届けて下さい!番外編もSSも、たっぷり楽しめます!
まず、第1話の構成がすごいです。ヒロイン・ビビが魔力を失っていること、師匠ルーカスが瀕死なこと、2人には過去の師弟関係があることが、自然に伝わってきます。
そしてルーカスがあと七日間の命、この間に結婚して魔力を相続しなければならないということで、時間進行によるサスペンスを生み出しています。
桐山さんの作品は、『婚約破棄は完了しました(略)』と、『誰からも愛されない魔女(略)』を拝読しましたが、全部第1話の構成が見事だなと思います。
読み進めていくごとに過去10年にわたるルーカスとビビの思い出が屋敷のあちこちから立ち上ってくるようで、ビビの気持ちに合わせてもうすぐルーカスが死んでしまうことが悲しくなります。
そしてある秘密が明かされる…その過程もとてもドラマチックです。
ヒロインのビビが、真面目で頑張りすぎるほど頑張り屋なので、好感が持てます。この2人、実は似たもの同士なんじゃないかな。
助けてって言えないところ。
美しい文章で描かれる劇重感情をぜひ体感してください!
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ここから内容と関係無いです。
せっかくレビューコンテストっていうのがやってるので、文字列を入れさせて頂きます。図書カードもらったら、地元の本屋で本を買おうと思います。なくなったら困るから。
【レビューコンテスト応募】
あと7日で死ぬから、魔力を相続したければ自分を籠絡してみせろという、大魔術師のお師匠様、ルーカス。
とある事情で魔力を失い、魔術を使えなくなった主人公、ビビは、ルーカスの強大な魔力を目当てに、その課題に取り組みます。
さて、ビビちゃんはどうやって師匠を籠絡するのか。
お掃除?手料理?はたまた…色仕掛け?
あらすじの時点で想像が膨らみますが、物語はズバズバとそれを裏切っていきます。
あれもいらん、これもいらん、そんなんで俺を落とすつもりか、と続く塩対応に次ぐ塩対応。
段々とビビちゃんが可哀想になってきて、「あんた、籠絡される気あんのかい」と思えてくる。
その本心はなんなのか、ビビちゃんは魔力を手にすることができるのか、お師匠様は本当に死んでしまうのか。
濃厚な七日間の行き着く果ては、ぜひご自身の目で確かめてください!