本作の最大の魅力は、作者様の計算し尽くされた「構成力」と「温度差」の操り方にあります。
序盤の浸透圧などの物理理論を用いたコミカルな除霊から始まり、読者を油断させたところで、冥の圧倒的な「斬撃」、そして「口裂け女」や「黒祓会」がもたらす絶望的なシリアスへと一気に舵を切る手腕は見事としか言いようがありません。
特に、敵組織「WAR Shock」のネーミングに日本の調味料(さしすせそ)の概念を組み込み、それを能力の「本質」へと昇華させている設定の深さには鳥肌が立ちました。コメディという皮を被った、極めて緻密な現代異能バトルファンタジーの傑作です。今後の展開から目が離せません。