スーパーでよく見る、商品に値段を貼る『ラベル』。
幼い頃にそれを目にした主人公は、その行為がどこかカチリとハマってからというもの自分にも他人にもラベルを貼るようになります。
無機質に見えるけれど、しかしそれはきっと大勢の人が無意識でやっていること。
大勢のなかにいるのにどこか距離がある。
それは大勢のなかで無難に安全に溶け込むための彼の処世術。
今日も同じ毎日になる――、はずだった。
彼の予定調和を突き崩す存在が、彼の日常をやがて変えていく。
読み進めるほどに、その変化に若干の不安を感じながらも自分が心の何処かで何かを「期待」していることに気が付きます。
この不安と期待が向かう先を最後まで見届けたくなる――、そんな一作です!