こちらはSB亭moya様の企画小説参加作品のおひとつです。
決められたお題を元に、AI先生(人ではない)のお手本から独自の視点で物語を作り上げると言う、壮大な企画です。
その壮大な企画に対して、真正面から突っ込んでこられたのがこちらの作品。
壮大な世界感、白熱する戦闘劇、そして思い出されるあのリディアとの語らい……。
すべてが真正面に物事をとらえ進んでいく熱い展開なはずなのに、
ふと冷静になって輪の外から見ると、なんかこう、
「……おかしくないか?」
と思ってしまう瞬間があるのですよ。
しかし、それを見事にぼやかしつつ最後まで一息に読ませる技量はさすがの一言に尽きます。
是非ご一読を!
だけども、やはり言いたい。
……なんで薄皮剥いだんや?
長い鎖国からの開国
文明開化の大波
押し付けられた不平等条約
日清・日露の戦いを経て
ようやく誇りを取り戻した日本
おれら、国際社会でもやっていけるんじゃね?
と、油断していたのかもしれません
当時の日本人たちは
まさか、果実人の前で、
「☓☓の薄皮を剥ぐ」だなんてーっ!!
何という破廉恥な(*ノェノ)キャー
もちろん、戦争が起こってしまいました
これは、果実人と日本人との戦いの物語
あの時代、彼らが必死で守ったもの
それは、いまを生きるわたしたちだったのではないでしょうか
あゝ、戦艦「鮫雷」よ、永遠に――
……いや、果実人て!
果実人て、何なん!?
世界観の突き抜けかたは、まさに宇宙戦艦クラス
まじめに面白いファンタスティック・ワールド
手に汗握る歴史的海戦と
その裏にあった意外な真実の記録
ぜひ、ご堪能ください
宇宙戦争。そして、その背景として存在する一人の女性との数奇なやり取り。この独特な雰囲気がなんといっても楽しかったです。
「果実人」と呼ばれる存在と宇宙間の抗争をすることになった時代。宇宙艦隊に乗り込んで戦いに、と決意する主人公。
しかし、彼は「リディア」なる女性から不思議な占いを受け、「何が彼にとって凶となるのか」を聞かされていた。
この感じ。戦争という科学や物理や戦略という「理」な状況に身を投じつつも、それを支配する「運命」や「神秘」というものが付きまとうという。
スター・ウォーズだとかのスペースオペラに通ずるような、「全てが理では割り切れない、ファンタジックなSF世界」みたいなのが垣間見えるのが面白かったです。
果実人というシュールさ。ちょっとコメディチックに見える感じと、その一方で見える神秘やロマンや熱い想い。様々な要素が組み合った、独特な世界観が魅力的でした。
AIが書いた原作に立ち向かうべく、いろいろアレンジして遊んじゃおう企画。
本作は、それに寄せられた一作です。
まあ……なかなかな戦いなのですよ。AIとの闘争というものは。
今は立ち向かえても、いずれは……という話もありますし。
加えて本企画、原作が執筆する前から過酷な戦いなのですな。
寄せられた十四個のお題は、数も中身もハードルを上げる方向にしか機能していません。
たとえば、地味で退屈そうな飲み物、とか。
前置きはこれくらいにして、本作の舞台は日露戦争の直後。
海の上で激しく重要な戦いを行うことに。
いやぁ……なぜでしょう?
めちゃくちゃハチャメチャなのに、漂いつづける緊張感と絶望感。
作者様の、本作執筆中の心境が投射されたもの――――かは不明ですが、とてもドキドキしながら読みました。
しかしスカッとできる読後感。
オススメしておきます。
ご一読を!