猫の鳴き声には特別な思いが隠されている。
そんな興味深い気持ちにさせてくれる美しい掌編です。
城の奥庭を歩くメイドのミア。
そこをねぐらにしている猫のパシオン。
パシオンの「ミャー」という鳴き声がミアの名前を呼んでいるようでどこか運命的なつながりを想起させる冒頭。
世界で一番心地よく響く音は自分の名前――それが淡くも想いを寄せる猫からもらえたらどんな心地がするのだろう。
そんな気持ちで読んでいると何やらこの猫には秘密があることを知ります。
そしてその秘密はミアの人生を大きく揺るがすことに。
タイトルが意味するところとは?
パシオンという猫が秘めるものとは?
心を通わせることが尊い。
生きる意味を心に問いかける素敵なファンタジーです。