魔術文明と戦争を描く、本格派ファンタジー戦記。
神秘だった魔法が技術へと変貌し、文明を発展させていく過程は非常に説得力があり、重厚な世界観を構築している。
猫獣人国家という一見ユニークな題材も、抑圧と独立の歴史を背景に持つことで、リアリティある国家として描かれている点が印象的。
戦争の結末から語り始める構成により、「いかにして勝利したのか」という強い興味を喚起する導入となっている。
一方で、序盤は情報量が多くやや説明的な印象もあるため、今後キャラクター視点のドラマが加わることで、さらに読者を引き込む作品へと発展していくことが期待される。
重厚な戦記ファンタジーを求める読者におすすめの一作。