地下倉庫に閉じ込められるという悲劇に見舞われた男の話です。助けを求めても声は届かず、唯一の希望はスマホの明かりだが、それすらもバッテリーという現実が突きつけられる。一日、また一日と希望は薄れていき、僅かな希望が零れ落ちる度に何故こうなってしまったのかという疑問の答えを集めていきます。果たしてその答えがあっているのかを男は知れるのか。じわりじわりと足元に忍び寄ってくる絶望に、腹の底がズンと重くなるようなお話でした。
ポーの『早すぎた埋葬』を思い起こす題名で「嫌な展開だろうなぁ……」と読み進めると見事にその通りで胃が痛くなる絶望の連続の話でした。恐怖にも色々とあります。蜘蛛が怖い。オバケが怖い。電話の着信音が怖い。サイレンが怖い。まんじゅうが……これは違いますが、狭くて暗いところがこの作品を読むと怖くなること必至です。それと今作は会社生活における人間関係の薄っぺらさも怖くなりますよ。詳しい事は読んで頂くと解りますが、ゾーッとするぐらい身につまされる思いになります。ああ、嫌な話だ……本当におそろしい。