勇者が世界を救った後の「その先」を描いているのが印象的だった。魔神討伐や英雄譚ではなく、朝食を作り、学校へ送り出し、子どもの成長を見守ることが物語の中心に据えられているのが良い。守の不器用な愛情と、少し大人びたサヤの関係がとても温かかった。特に囲炉裏の火や食卓の描写が丁寧で、「日常を守ることこそ戦い」というテーマが自然に伝わってくる。今後、普通の暮らしと運命がどう交差していくのか気になる作品だった。