拙い感想ですが書かせていただきます。
この度、本当に偶然ではありますが、故あって私はこの作品を読ませていただくことになりました。私も、作品をこのカクヨムで書かせていただいておりますが、おっさんである為に、完全に趣味で書いている者の一員であるからです。
昔のこと、大学の恩師がこんなことをおっしゃっておられました。
「全ての学問とは『人間とは何か?』という問いを追い求めるものである」
(少し違うかもしれません。もっとカッコいい言葉だった気がします)
物理学とはその現象から、化学とは組み合わせと変化から、生物学と医学はその仕組みから、経済学や考古学はその振る舞いと成り立ちから、人とは何なのかを常に追っていると言っても良いでしょう。
小説は、文学から出てきたものでありますから、人間を書かくことで、その問いに挑むものであるのです。それがどれほど軽くともそうなのだと思います。
それで、この作品に戻るのですが、この物語は、今まで築かれてきた土台を元に、ほとんどの説明を省いて書かれております。理由はそれが「スキップ」できるからにほかなりません。
ものすごく実験的ではありますが、この作品に書かれているのは
「人間とは何をどれくらい短縮できるものなのか」
「それを削ってなお、どれくらい感動を得られるものなのか」
とまぁそういうことでした。15話でしたから、もちろん全部読ませていただいた上で、私はそういう結論に達したわけです。
途中から「キリン本絞り」(果汁28%、アルコール6%)も飲みながらでした。これくらいはソフトドリンクの範疇でしたから、もちろんのこと4本目に入ろうとも、こうしてPCで感想が打てていたりします。
こういう実験的な作品は、意外とウケが悪いこともあるかもしれません。凄いアイデアだけが、延々と書いてある作品も読ませていただいたことがあります。もうちょっと膨らませたら、良い作品がいくらでも書けるのではないですか、と言ってしまったこともあります。
それでもやはり、これはそういうことではなく、ただ早くしたかったから早くしましたということでしかないでしょう。物語であってストーリーもちゃんとあって、登場人物もたくさんいるというのに、それは終わりまで余計なことを何も挟まないままに、最速で駆け抜けて行ってしまいました。
人間とはそういうものなのだと、ここにはそう描かれていたわけです。そして私はといえば、それを否定することはできなかったりします。それもまた人間なのだと、これを読んでそう思ってしまったからでした。
たまには変わったアイデアのものも良いだろう、という方には是非とも読んでいただきたいとそう思います。