嫌われ者として生きるエトナの境遇が非常に丁寧に描かれていて、理不尽な世界の息苦しさが強く伝わってきました。そこへ現れた青髪の青年の軽快さが最高のアクセントになっていて、二人の関係性がどう変化していくのか楽しみになりました。
往日のファンタジーを想起させる、過酷な世界、暗澹とした空気感のなかでもがく人々を描いたジュブナイルストーリー。少年と少女が絆を紡ぎ、困難に立ち向かう物語はきっと見ていて歯がゆくも面映ゆい。暗く沈み込むような終末的世界観のなかで彼ら彼女らの行く末はいったいどうなってしまうのか。タグの不穏さも相まって続きを読み進めたいような、読み進めたくないような……。とりあえずエトナには幸せになってほしい。
苛烈な世界観と緊張感あふれる描写が冒頭から強く印象に残る作品です。理不尽な死と隣り合わせの環境の中で、それでも命を繋ごうとする人間の選択が重く響きます。特に、赤子の存在が希望と打算の両面を象徴しており、物語に深みを与えています。設定のスケールと用語の作り込みも見応えがあり、今後の展開に大きな期待を抱かせます。過酷さの中にあるかすかな希望を丁寧に描いた、読み応えのある導入でした。