棘のように目に見えないからこそ、誰も気づかぬところで静かに回る……。その毒に自らが侵されるのか、他人を侵すのか。それは、そのときにならなければわからないのかもしれません。美しく咲き誇るあの花にももしかしたら――。
テンポよくすらすらと読めました。文字を追うたび、次はどうなるのかな?何があるのかな?そう思いながら読み進んで行くのですが、何やら重い『何か』がつきまとっているような引っかかるようなそんな雰囲気がありました。その答えは読み進めて行くうちに…。童話は本来どのようなものなのか思い出させて頂きました。また、『グリム童話』であることも。各所に散りばめられたヒント、登場人物の心の内。それらが絶妙に絡み合っていて、怖くて不思議なお話でした。あとがきも注目です。理解がさらに深まります。
人には誰しも欲望がある。それは生きている限り、決して消えることのない本能。ただし、それがとある空間で発露した時、人は取り返しのつかない運命の坂を転がり落ちることになる。美しい庭と愛の中に隠された、狂気の針。人がその毒に侵された瞬間を、まるで屋敷の窓の外から覗き見しているような感覚に陥ります。その毒は、もしかしたらいつかあなたにも……。
タイトル通りまさにダークファンタジー 隠れた作品にロミナさんの魔法がかけられております。 サスペンスとダーク とても良い作品でしたぞ(≧∀≦)
美しさは、祝福か、それとも呪いか。森に消えた母。空の棺。そして、母譲りの美しさを持つ三姉妹。穏やかな家族の中に潜む、わずかな違和感。やがてそれは、嫉妬と欲望、そして禁忌へと姿を変えていく。見えないものほど、恐ろしい。語られない感情ほど、深く刺さる。グリム童話の香りをまとった、静かで残酷なダークファンタジー。