舞台はどこにでもある田舎の県立高校。
部員わずか2名の「歴史研究部」で、千葉くんは静かに読書することだけを楽しみにしています。
ただもう一人の部員、里見結菜は、美少女ながら中身は重度の陰謀論思考の持ち主。
静けさとは対極にあるこの設定から一気に引き込まれました。
あらゆる出来事を「世界の裏支配構造」に結びつけてしまう里見さん。
平穏な読書時間を守ろうとする千葉くんとのギャップがおかしくて、クスッとせずにはいられませんでした。
彼女の妄想はどんどんスケールアップしていき、あらゆる現実の出来事を巻き込むレベルまで発展していき、物語の爆走は止まりません。
ジョージ・オーウェルの「1984」など古典作品のオマージュも多く散りばめられてあり、知的に楽しめる要素も盛りだくさんです。
ピリッと皮肉とヒネリがきいた本作は、とにかく読んでいて楽しい。
これこそ読書の醍醐味だなと深く感心したものです。
知性とユーモアのバランスが絶妙にミックスした物語を、ぜひ多くの方々に読んでもらいたい。
そんなオススメのインテリジェンスなラブコメ作品です。
トンデモ陰謀論を毎回投げかけてきて圧倒的な行動力で恐れられている歴史研究部の部長と、その管理役として毎回陰謀論をへし折る論破男子の物語です。
高頻度で登場する狂気の陰謀論と、ちょくちょく追加されるこれまた濃い登場人物と、それらをぶった切る論破男子の切れ味に、毎回腹筋の限界を試されます。
ほぼギャグ、純度100%に近いギャグの割合なのに、論破男子の読んでいる毎回シチュエーションに合っている古典が、読んだことがあったりあらすじを知っていたりすると、ちょっぴり知的になれた気分がしてしまうのがちょっと悔しい気がします!
とにかく読んでいて楽しい物語ですよ!!
陰謀論とは怖いものだ。どこから流れてきたかも分からない怪情報を元に、勝手に見えない敵を設定しては『戦い』を挑んでいく。現代社会において、これほどまでに恐ろしいものはそう多くはないだろう。
そして、その魔の手はとある高校の小さな歴史研にも及んでいた。この部活の看板娘的な存在、里見さんがハマってしまったのである。しかも、厄介な事に彼女は何処までも純粋無垢でちょっとおバカ。ある時は世界を牛耳る悪の組織は服屋さんだと真面目に主張したり、またある時はUFOだと思ったものを掘り出したら、とんでもない物だったり。何処までも愛おしく、何処までも純粋な彼女だが、その進む先はちょっとハラハラドキドキさせられる。
ある意味、新時代の社会派(?)ラブコメ。陰謀論ヒロインという斬新すぎる里見さんはこの先どうなってしまうんだろうか。始まったばかりながら、目が離せない一作。