火あぶりで終わるはずだった詐欺師神父モネッティが、公爵家長男として蘇生される――この時点で既に強烈だが、真に恐ろしいのは彼を蘇らせた聖女エルザの正体。神の加護を受けた不老不死の怪物であり、彼を殺し、愛し、飼い慣らす存在として微笑む。詐欺で生きてきた男が、国家を揺るがす教団の闇と“本物の愛”に絡め取られていく展開は圧巻。軽口と狂気が同居する物語で、モネッティがどこまで堕ち、どこまで救われるのか目が離せない。